フォークロックなるものとは
「フジロックで演奏できるなんて、これ以上の幸せはありません」、それはアーティストにとっての幸せだけではなく、オーディエンスにとっても幸せを共有できているというのが、嬉しく思う瞬間でもあるのだ。
自身をフォークロックと形容するスタンブル・バムがアバロンにやて来た。親世代までにはいかなくても、ひと世代くらいは上になるのだろう、フォークという響きがしっくりくる。フォークと言えば、どちらかというと説教じみた言葉が連なり、まずは言い分を聞くことから始めようなんてちょっと斜に構えてしまったのだけれど、いやいやごめんなさい。
歌われている歌詞にはそういう類いの若者へ向けての警鐘や説教といった類いの言葉はなかった。むしろ、ひと世代上から見る日常や周りのできごとはこういう風に見えるのかと、そういう世代になるのも悪くないんじゃないの? なんて思ってしまう。ほんのちょっとの皮肉と雑感のバランスがちょうどよくて、言葉遊びに交えて、”目と鼻の先”では、♪はなのさきっ、という部分の言葉の詰め方が何というかギュッと、文字で表すならば、全部半角で♪はなのさきっ。言葉遊びに、音遊びも加わっていくのが楽しくて、初めて聞く曲たちも、音と言葉がいっしょにどんどんと入ってくる感じがたまらなかった。
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