阿鼻叫喚!モッシュ地獄!!
豪雨もとりあえずはピークを過ぎ(このあとはどうなるかわからない)、小康状態になったけれども、今度はホワイトステージに霧が降りてきた。キルスイッチ・エンゲージが始まる前には、鋼鉄の血が流れているお客さんたちがステージ前を埋め尽くしバンドの登場を待っている。ステージ背後には大きなバンドの垂れ幕が下がっている。
突然、80年代のヒット曲、ワン・チャンの「Everybody Have Fun Tonight」が流れメンバーは踊りながら登場する。アンスラックスも「I Can’t Turn You Loose」で登場するのだけど、メタルの人たちはそういう意外性を狙うのが好きなのだろうか。
しかし、メンバーがステージに立った後は、ひたすらツーバスが高速でドタタタタタ……と鳴り、ギターがハードなリフを刻みまくり、お客さんは喜んで手を挙げ歓声を上げるというライヴだった。キルスイッチ・エンゲージはジェシー・リーチのデス声と伸びやかでメロディアスなパートの声を使い分けた構成がどの曲にもあり、その構成が非常に巧みなので飽きさせないのだ。お客さんに合唱させ、ジャンプさせ、手拍子させる。とどめはお客さんたちに大きなモッシュサークルを作らせてステージ前は阿鼻叫喚のモッシュ地獄。円を作り走りだした人たちを周りで囲んでいる人たちは一斉にスマートフォンなどで撮影を始めるという事態になった。
選曲は『アライヴ・オア・ジャスト・ブリージング』、『ジ・エンド・オブ・ハートエイク』、『ディスアーム・ザ・ディセント』あたりからの曲が多め。MCはヴォーカルのジェシーとギターのアダム・デュトキエヴィッチがおこなう。アダムはまさにやりたい放題。長身で、タンクトップ姿がまるでバスケットボールの選手みたいで、しかもステージを縦横無尽に走り回る。挙句にビールを一気飲みしてマイクを通してゲップをする。ドラマーはメンバーがアクシデント?らしくて代役だったけど、迫力あり他のメンバーとも息の合ったプレイをみせてくれた。最後は、定番「ジ・エンド・オブ・ハートエイク」「マイ・ラスト・セレナーデ」で締める。
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