自然エネルギーと経済について考える
最終日となったNGO ヴィレッジトーク。「身近な自然エネルギーとつながろう」をテーマにフジロックではすっかりおなじみとなったNGOが集まり、最新の活動状況を紹介していた。
ステージに上ったのは、原発賛成/反対といった対立ではなく、対話を通じてさぐり出した共通の着地点としての自然エネルギー推進の取組みを1997年より続けている自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP)、金曜日もんじゅ君とのコラボでアバロンフィールドの話題をさらった原発ゼロで経済活性化をめざすゼロノミクマ、アトミックカフェでもコアな話題を提供している原子力資料情報室(CNIC)、すべてのフジロッカーがお世話になっているA SEED JAPANより未来生活プロジェクトとフジロックの森プロジェクトの5団体である。
ごみゼロナビゲーションでおなじみのA SEED JAPANがおこなっている未来生活nowプロジェクトとは、CSR(企業の社会責任)の推進に取り組む企業とNGOの協働をキーワードにグリーンエコノミーを推進しようとする取り組みである。また、ボードウォークの整備および間伐材を利用した「フジロックペーパー」を作成しているフジロックの森プロジェクトの取り組みも紹介され、フジロックとは切っても切れない関係にあるこれらの団体の活動の現状をあらためて確認することができた。
しかしながらフロアからの質問は原発関連に集中しており、登壇者の側としても「まずはNGOビレッジに来てほしい」とアピールするしかなかったのがやや残念。これまでフジロックはたくさんのNGOやNPOが参加しているので、原発や震災復興をきっかけにフジロッカーの間でも関心が広がることを期待したい。
壇上では「自然エネルギーは可能なのに原発が止まらない」理由として「メガバンクが原子力開発に融資をおこなっている」点が指摘され、フロアの関心を集めていた。私たちひとりひとりがお金の使い方や預け方を見直すことで社会が変わっていくこと、市民バンクを利用するなど具体的な手段が準備されていることなどが確認されていた。
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