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Posted on 2013/07/28 11:40
  • ライブレポート
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THE GOLDEN WET FINGERS

ゴリゴリのロックンロールはどうだ

骨太のロックンロール好きにはたまらない音を聞かせてくれるゴールデン・ウェット・フィンガーズ。ロッソ、ザ・バースデイでの黄金ギターコンビ、チバユウスケとイマイアキノブに、元ブランキー・ジェット・シティのドラム、中村達也が加わるというバンドだ。もともとは昨年公開された映画『赤い季節』の中に登場した架空のバンドだが、昨年夏にはライジング・サン・ロック・フェスティバル2012に出演し、今年の4/15には恵比寿リキッドルームで始動、日曜日の朝一番、グリーン・ステージへの登場となった。

小雨がぱらつく中、映画「ゴールドフィンガー」のテーマにのって中村、イマイ、チバが登場。広いグリーンステージの真ん中にドラムセットとギターアンプが集めてセットされていて、3人の距離はそれぞれ5メートルもない。お互いの顔を見合ってから「Baby Honey Bee」を始め、立て続けに演奏した「世界中」では、チバが目をむいてシャウトし、イマイはスプレー缶を使ったスライドギターを見せてくれた。

次の「BC1000」は中村の「アーアーアー」というカウントからはじまり、「アチョー」の掛け声で終わる。次の「トリオ・デ・ハラペーニョ」のあとに、「中村達也がグリーン・ステージに帰ってきました」とチバが語ると、「プライベートな話に首を突っ込まないでください」と中村が応えていた。やっぱりこのバンドは中村のバンドなのだ。

「砂の時間」「Chick」では、イマイのギターがとても印象的だった。ベースのいないこのバンドでは、イマイのギターがベースとギターの両方の役割を自由自在に行ったり来たりする。時にはしっかりとベースを支え、時には狂った犬のように攻撃的なギターソロを見せてくれる彼の存在はこのバンドにとって必要不可欠だろう。

今日一番の盛り上がりを見せたのは、中村の壊れそうなくらい速いドラムが印象的な「しまっとけ」だ。チバが「しまっとけ!」と叫ぶと、それがディレイ効果で繰り返され、まるで「こだま」のように聞こえた。曲が進むにつれてスピード感が増してゆき、モッシュ・ピットでは何人もの人が気持ちよさそうにオーディエンスの上で踊っていた。

「Teddy Boy」と「Oh Yeah! それが答えだ」をプレイしたあとに、チバとイマイが「ありがとう!」といって手を挙げながらステージを去った。それを追いかけるように、中村がイマイを指さしてにこにこしながら、嬉しそうにステージを降りた。

ブルース・ベースでゴリゴリのロックンロールを、日曜日の朝に大自然の中で聴くとこんなに気持ち良いと思わなかった。演奏している3人の楽しさがひしひしと伝わってくるステージだった。

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