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Posted on 2013/07/28 12:20
  • ライブレポート
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近藤房之助 & THE1968 BAND

ブルースが服を着たような男前

誤解をおそれずに断言しよう。ブルース好きのDNAを持つ男性はほぼ確実にカッコいい。ブルースには魔法があるのだ。カッコいい男性はよりカッコ良く、そうでない人はそれなりに(当社比)。ほら、目の前のオジサマも、ビールを持つ姿がなかなかサマになっていらっしゃる。それもそのはず、ここはオレンジ・コート。フジロック三日目の朝イチに登場するのは、ブルースが服を着たような男前、近藤房之助&THE1968 BANDなのだから。

「えー真っ昼間からブルースをお届けしましょう」

バンドはキーボードに 加藤エレナ、ベースに柳原旭、サックスに栗原健、ドラムに滑川栄を擁する五人編成。最終日の疲れとともに弛緩した時間が流れる朝のオレンジ・コートに現れた近藤は、自然体のまま、ボトムを刺激するブルースとロックン・ロールで、会場内の気だるい空気を序々に底上げさせ始めた。

「えー、楽しんで貰えてるでしょうか?いろんな女性と僕は付き合ってきましたけども(会場笑)、朝から晩までずーっとしゃべってる女の歌です。」

近藤がこう語ると、ロウェル・ファルソンの”Talkin Woman”のカバーがスタート。中盤、近藤が加藤エレナを軽く煽ると、鍵盤ソロは早くもピークを迎えている。確かに鍵盤に関して言えば、加藤はかなりゴキゲンなおしゃべりだ。続いて栗原のサックスがソロ演奏で続き、ついに御大・近藤のギターソロで観客は拍手喝采。さらに、1993年頃に行ったイギリス、アメリカでのツアー中に書いたという旅から旅へのバンドマンの歌、”Traveling”も披露された。曲中の地名は「苗場」に変えて歌われて、粋なサービスにお客さんから歓声が上がっている。

フジロック開催期間中、断続的に降り続けていた苗場の天気にもふさわしい、ケイティ・ソルジャックの”Morning Rain”も演奏される。会場の空気を序々に底上げしていた演奏は、気付けば濃いグルーヴをともなって疾走していた。

ブルースが服を着た男、ミスター・ブルースマン、近藤房之助。ステージ上のその姿は、まさに「カッコイイ!」その一言に尽きた。

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