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Posted on 2013/07/28 13:40
  • ライブレポート
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PORTUGAL. THE MAN

初来日、初苗場公演は大成功!

極寒の地、アラスカ出身で現在はポートランドをベースに活躍するポルトガル・ザ・マンが今回初来日、そしてここ苗場のホワイトステージが初公演となる。
バンドメンバーが開演5分前までサウンドチェックを入念に行っている。リヴァーヴの効いたギターの音色に、サウンドチェックの音にもかかわらず酩酊状態へと誘われてしまう。

開演時刻ちょうどにステージにゆっくりとバンドメンバーが登場した。ギター兼ボーカルでバンドのリーダーのジョン・ボールドウィン・ゴーリー、ベースのザック・カロサース、ドラムのケイン・リショット、キーボードのカイル・オーキンに加え、アコギにパーカッション、サンプラーなど奏でるマルチプレイヤーのノア・ガーシュの計5人という布陣だ。

デンジャー・マウスプロデュースによる最新作『Evil Friends』からの「Purple Yellow Red and Blue」でライヴがはじまった。リズム隊の繰り出す腹にズンズン響くビートにジョンの高音ボイスがからめば、そこは唯一無二の世界と化す。この曲のラストで、さっきまで止んでいた雨がポツポツと降りはじめた。続く悲しげなギターの音色ではじまる「All Your Light (Times Like These) 」は間奏部に、リヴァーヴのかかりまくったギターに叩きつけられる激しいビートがとどろき、まるでキング・クリムゾンの「21世紀のスキッツォイド・マン」のような印象のテクニカルなパートだ。サイケでめちゃめちゃかっこいい。結局この曲の最後でとどろく音とともに豪雨も引き寄せてしまったようだ。あまりの豪雨にみんな慌てて雨具をかぶっている。

「Evil Friends」のガレージパンクなパートになると、雨中のフロアも手を叩いて、体をスイングさせて盛り上がる。初めて聴いてもシンガロングできるような(いわゆるオアシスに近い)とっつき易い「So American」でフロアを魅了する。ハモンドのキーボードの音色が効いているパートにグッとくる「Creep In a T-Shirt」のサビをみんなでシンガロングし盛り上がる。

ラストは、ギターのリヴァーヴのかかりまくったへヴィでサイケなビートルズの「Helter Skelter」のカバーで日本初公演を締めくくった。
音響は素晴らしかったし、ミュージシャンシップも高い。バンドとしてのまとまり感もハンパなく、さらにはキャッチーで質の高い楽曲のオンパレードと申し分ないステージだった。それにしても、このステージの間に何度も雨が降ったりやんだりして天候がころころ変わった。まるでこのバンドの繰り出す色んなジャンルを横断する自由な音に呼応しているかのようだった。間違いなく将来有望なバンドといえるだろう。

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