知的で獰猛な女性4人組
ロンドンからやってきた話題の女性4人組バンド、サヴェージズ。2011年10月に結成してから、まだ1年半ほどしか経っていないが、アメリカのコーチェラ、スペインのプリマヴェーラといった大型ロックフェスへも参戦し、そのパフォーマンスは高く評価されている。日本でのデビューは、今回のフジロック、ここホワイト・ステージだ。
3時半過ぎの天候は、大雨。そんな天候にもかかわらず、モダンアート的なBGMがかかっているホワイト・ステージに次々に彼女たちのステージを楽しみにしているフジロッカーズが集まってきた。そして、彼女たちがステージに登場した瞬間、会場中の歓声とともに雨脚が一際強くなった。
ボーカルのジェニー・べスは厳しい顔をしてマイクの前に立つと、「City’s Full」のイントロが流れた。ジェニーがマイクスタンドを使うときは、ジョニー・ロットンよろしく、マイクに片手をかけて歌う。
アイセ・ハッサンの重低音ベースによるイントロが特徴的な「Shut Up」と、ジェマ・トンプソンののボトルネックを使ったノイジーなギターで始まる「I Am Here」で、オーディエンスのテンションが上がってくる。特に「I Am Here」の後半部分ではスピードが加速してゆき、興奮のあまりこの大雨が心地よい。
雨が降り続けるなか演奏された「Strife」が終わると、ジェニーが「アリガトウゴザイマシタ」といって、降り続ける雨を見て前方に手を伸ばした。オーディエンスに降り注ぐ雨の感触を自ら確かめ、微笑みかけていた。
そこから少しずつ雨脚が弱まり、「No Face」「She Will」「Hit Me」を熱演。「She Will」では、ジェニーのアカペラから始まり、サビで「she will」と叫ぶジェニーの声とフェイ・ミルトンの叩くシンバルとが共演し、その力強さを競い合っていた。
「Hit me」そして最後に「Husbands」を熱演した後、再び「アリガトウゴザイマシタ」といって微笑みながらステージを降りた。
日本ではまださほど知名度は高くはないかもしれないが、今日のライブでその実力に驚かされた人も多かったのではないだろうか。これからさらにさらに大きなバンドとなることは間違いない
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