ギターの魔術師とささやきのミューズによる涼しい夕暮れ時
これから、ステージの電力をバイオディーゼルでまかなうステージ、ジプシー・アヴァロンにてギターの魔術師、ダスティン・ウォングのステージがはじまる。しかも、ゲスト嶺川貴子とのスペシャルコラボの予定もある。天気はすっかり良くなり、陽は落ちはじめ涼しい風が心地よく吹いている。
サウンドチェックを終え、そのままステージに残っていたダスティンをプレゼンターが紹介して、まずはダスティンによるソロセッションがスタートした。涼しげなギターの音色を一音一音つむぎ出してはそれを何重にもループさせ、陽の落ちはじめた今の時間帯にベストマッチな音像を描いていく。そして重ねられるごとにどんどんカラフルになっていく。さらにディレイなどのエフェトのスパイスもふりかけ、別世界へといざなう。この音すべてが今作られた音だとはにわかには信じがたい。すご過ぎる!
ダスティンのソロセッションの後、嶺川貴子がステージに合流しサンプラーとキーボードが置いてあるテーブルを挟んでダスティンの向い側に座る。今年の5月にリリースされたコラボ作『Torpical Circle』からのリードトラック「Party on a Floating Cake」を披露した。ダスティンのギターに嶺川のささやくような声も加わることで、一段と涼しい風をフロアに向けて吹かせた。席を入れ替え、今度は嶺川がダスティンのギターを奏で、ダスティンがキーボードとサンプラーを奏でる。アジアンな熱帯感の音色の漂う曲だ。
「I Want to be with You」の後、ラストの高揚させるパートでフロアに少々温風を吹かせてステージをにこやかに後にした。アヴァロンという場所で夕暮れ時というベストな時間帯にベストマッチなこの二人の素晴らしい音のシャワーを浴びることができて幸運だった。
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