踊れや歌えの苗場食堂
白×白のハイセンスな着こなしをした人がここにもいた! しかも真っ白の解禁シャツに、白のストレート・パンツ、そして足元までも白の靴の紳士淑女が苗場食堂に立っている。キューバからのお客様、ロス・グアンチェス ご一行様だ。苗場食堂の小さな小さなスペースにぎゅうぎゅう詰めの状態で、カリビアン・ミュージックがそっと始まった。音に引き寄せられて、職人技のような手さばきに引き寄せられ人が集まってくる。これが第3幕のほんの始まりになるとは!
演奏は引き続き、白から一転、あんな色、バッタでしか見たことがないような発色のいいサテン生地のワンピースを着た女性と、これまたバッタ色したシースルーのお召し物を着た男性のダンサーがバックからするりと抜けてステージ前に登場した。たっぷり生地が使われたフレアのドレスは、右に左に前に後ろに動くだけでも、生地が動きの後を追ってくるので、本当になめらかでキレイだった。ディズニー映画のダンスシーンで、デフォルメされた曲線の動きがちょうどリンクする。
目の前で繰り広げられるダンスは、まるで男と女の事情を描いているかのようで、ダンスで求愛し、いやん、あはんな大人の物語のよう。激しくなる動きは、チラリとギリギリを超えたところまで見えちゃうのだけれど、同じ女性としても、うっとりするようなスレンダーな脚! そんな展開にオーディエンスもどんどん増えて、賞賛の拍手にこたえるように、男女ダンサーの絡みは激しくなっていった。
さてさて、お次にいっちゃうわよと言ったか言わずかはさておいて、さっきまで白×白軍団の一員だった白いワンピースを着た女性がマイクを手に前に出て歌いだした。美人なのに声は太め、滑舌で聡明な歌声にうっとりしているヒマもない。言葉は通じなくとも、ジェスチャーで何やらこちらにレスポンスを求めてくる! はじめはきょとんとしていたオーディエンスも、なるほどアレか、手を上げろということか。いっしょにやってみてよと言ってるのかと、見よう見まねの振り付けが始まっていく。こちらだって、日本中から音楽が好きで苗場までやってきた好き者ですもの、音楽的解釈は天才的なレベルですもの、いつの間にか、何パターンかのフリを覚えて、右、左、下にやって、次はぐるっと一回転という具合に、いっしょに踊り始めた。これで終わりではいのだ。さらに目の前にいるお客さんに、アナタ、ステージに上がってらっしゃいと指名して、先ほどのバッタ色した2人のダンサーと踊らせてと、盛り上がりに盛り上がった。それぞれのステージではそろそろ今年の大トリが登場しているはずだけれど、苗場食堂の夜はまだまだ続く。
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