Barbarella’a Bang Bang
バーバレラス・バン・バンが場外岩盤ブースに登場!
前夜祭の幕が開いてしばらく、ちょうどレッド・マーキーではキノコホテルがライヴをしている頃のこと。場外ショップエリアにてレーベル、「アンクルオーウェン」所属のバーバレラス・バン・バンが登場した。
このレーベル、過去にはレーヴェン、ムスタング、オンダ・バガ、そして8月に新譜の発売を控えているスキニー・リスターを率い、それぞれフジロックに複数回出演させるというハードコアなことを行ってきた。
しかし今回、初めて所属アーティストが前夜祭のレッドに出演しなかった。レーベルはそのことを逆手にとって、一切の告知もなしに、到着間もないバーバレラス〜の面々と共謀し、場外エリア周辺でゲリラライヴを行った。
バーバレラス〜の挨拶代わりの一発は、”チョコラータ”。You Tubeにおいて、フジロック向けのメッセージ動画で採用された楽曲で、おそらくは、苗場での一発目はこの曲と決めていたのだろう。一切の電気、マイクの類いすら使わない、完全な生音のライヴ。最初は遠巻きに見ていたフジロッカーズもほだされて、バンドを中心に円を形作り、ライヴの参加者となっていく。カホンで叩きだされるリズムに、うわものが華やかな色をつけて、ヴォーカルのバーバラが誰かれ構わず円の外周にちょっかいを出して、フジロッカーズとの縁を紡いでいく。それぞれが、自分の役目を理解し、共に作りあげる空気が生まれていた。
本来ならば一曲で終わるはずだったが、バンドと、フジロッカーズの気持ちは予定のなかったアンコールを生んだ。続く曲は、”ジプシー・アイズ”。カホン叩き、レオハハの趣味趣向が強く出たジミ・ヘンドリックスのカバーだった。ファズ・ギターの歪みがアコーディオンの軽快な音色にとってかわられ、フジロッカーズはタテに飛び跳ねて応えていく。サプライズとなった数分の出来事は、きっと彼らの中にフジロックの醍醐味を刻みこんだのではないかと思う。
口コミこそが最も大きな力となる。結成して4年間、レコーディングよりもライヴをとって活動をしてきた彼らはそんなこと、とうにわかっているのかもしれない。
posted on 2014.7.24 21:30
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