MATE POWER
ドイツ発、南米経由、苗場着。
今日は特に晴れていて行きやすかったからか、“奥地”ストーンドサークルもバスカーストップも人で溢れていた。カフェ・ド・パリもなかなかのにぎわい。と同時にマテパワーのリハーサル音が聞こえ始めると続々と外から人が集まってきている。
「コンニチハ!タノシンデル?ベリーナイス!」そんなMCからライブは始まった。のっけからものすごいテンションでまくし立てる音でフロアのテンションが一気に上がる。マテパワーの音楽はスカやラテンやクンビアをベースにした誰もが踊らずにはいられない超お祭りサウンド。狭いステージにはギター、ベース、ドラム隊、ホーン隊の8人のプレイヤーがいるのだけどわかるだけでもドイツ人や日本人がごちゃ混ぜで、彼らを見ているだけでここがどこなのかわからなくなってくる。ドイツ発、南米経由、苗場着(パリかも?)といった感じか。これがメスティソ(混血)音楽らしさなのか?まあとにかく細かいことはどうでもいいから踊らにゃ損だ!
2011年にはフジロックにも出演していて、その他に合わせて5回も来日している彼らだけあって意図も簡単にオーディエンスの心を掴んでしまった。はちゃめちゃに踊る人たちの揺れでちょっと建て付けが不安定な床が揺れ、その上に立ったテーブルがガタガタ揺れ、しまいにはそこに置かれていたペットボトルやプラカップが全て落ちていく始末。「フロアが揺れる」って文字通りこれなのね、と納得。
ひとしきりお祭り騒ぎを楽しんだ後、ラストは前回のフジロック出演時にも披露された“リンダリンダ”のカバー。フロアはもちろん大盛り上がりで大合唱。流暢な日本語で歌われるこの曲は本家のそれとはまた違う力強さを持っている。ヒロトが歌ったそれは荒削りででもとてもピュアな愛を歌ったものだったけど、マテパワーが歌うといろんな場所でさまざまな思いを吸収して角がなくなったような、そう世界を旅して戻ってきたような優しく強い愛の歌になっていた。同じ曲なのにまるでアンサーソングのように聞こえるこの曲をみんなで歌いながら泣きそうになってしまったのは私だけじゃなかったはずだ。
さんざん踊らせた挙句ちょっと泣かせてくれておまけに旅気分も味わさせてくれる最高のお祭りバンド、マテパワーは今日7月25日の22時40分から苗場食堂でもライブを見せてくれる。終演後「今日イチ楽しかった~!」と話していた女の子たちが羨ましければフランツフェルディナンドもベースメントジャックスも早めに切り上げて苗場食堂に足を運んでみてはいかがですか?
posted on 2014.7.25 16:00
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