HUUN HUUR TU
苗場の大自然に響き渡る圧倒的な歌声
昨日よりさらに暑い午前中、オレンジコートに到着するとメンバー自らが楽器のチューニングを行っていた。独特な楽器のため奏者にしか調整が出来ないのだろう。チューニングが終わり演奏開始時間となったところで、オレンジコートで次の時間に出演するヒカシューの巻上公一さんが登場し、フーン・フール・トゥはホーメイの4人組で演奏するという形式を初めて作った人たちであること、世界の多くの国で受け入れられていること、などのバンドの紹介をしてくれた。
その紹介の後にメンバーが登場。そして歌い始める。低音で野太く伸びる歌声のアンサンブルに圧倒された。これがホーメイというものか!1人の声だけでもかなりの迫力があるのに、4人の声が合わさった時の迫力は想像を超えたものだった。一体どうしたらこんな声が出せるのだろう。4人の歌声は、それまで聞こえていた隣のフィールドオブヘブンの演奏を食ってしまうような力強さがあった。
その後は曲ごとに楽器を持ち替えたり、ヴォーカルも一人だけで歌うこともあれば複数人数が絡むこともありと、曲によって編成を変更しながら淡々と演奏が行われていった。途中ふとオレンジコート全体を見回してみると、はじめはやや少なめだった人の数がいつの間にかそこそこの人が集まっていた。そして演奏が終わるごとの歓声も徐々に大きくなり、その場にいた人の心を確実に捉えているのを感じることができた。
個人的に最も心を打たれたのは、中盤あたりでステージを正面に見て左から二番目の人が楽器の演奏もなく一人だけで歌っている時だった。当然何を歌っているのかは分からないが、苗場の自然に響き渡る歌声を聞いていると何か背筋を正されるような思いがした。歌っているメンバー以外が微動だにせず、一点を凝視している姿がとても印象に残った。
最後の方は和太鼓ような打楽器を使い比較的のりやすいアップテンポな曲を連続で演奏した。時間が経つにつれ増えていた観客はとても楽しそうで、演奏終了後にさらに大きな拍手と声援が送られた。きっとフーン・フール・トゥの音楽は見た人の心を掴んだことだろう。
posted on 2014.7.26 11:30
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