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7/25 FRIFIELD OF HEAVEN

GARLAND JEFFREYS

魂が込められた渾身のロックンロール

フジロック初日も時刻4時を過ぎ、日も徐々にかげってきて涼しくなってきた。これからガーランド・ジェフリーズ御大が、ここフィールド・オブ・ヘブンに登場するのだ!しかし、ステージ前で待っているオーディエンスがあまりに少ない。この大御所に対して果たしてこれでいいのか?フジロッカーズ!と不満をつのらせているうちに開演時刻を迎えてしまった。

ガーランドは、登場するや否や「ニューヨーク・シティ!」と叫び、”Coney Island Winter”で本ステージをキックオフさせる。「Winter」てのがシーズン的には合わないところだが、大学時代からの大親友であるルー・リードを感じさせるノリの良い佳曲だ。それにしても、この人の衰え知らずの声量は何だ!?これは声量だけの問題ではないな。発されるその一声、一声に魂や想いが込められているのを感じる。のっけから、その声に完全に持っていかれてしまった。間髪入れずにマーク・ボッシュのスライドギターがうなれば、名曲”35 Millimeter Dreams”へとなだれ込む。ミドルテンポの軽快なロックンロールに、フロア前方のオーディエンスはノリノリだ。”‘Til John Lee Hooker Calls Me”では、そのへヴィなリフでフロアをブルーズ天国へと誘う。

続いて、ヘブンという場にベストマッチなレゲエ曲”I May Not Be Your Kind”を粋に歌い上げる。先のブルーズ天国から一転して、その柔らかい歌声で、フロアをゆるくリラックスさせる。この力量、かのボブ・マーリーをして「本当にレゲエを歌える唯一のアメリカ人」と言わしめたのも納得だ。最後に「We are in the middle of Tokyo」とオーディエンスに歌わせたのはご愛嬌だが(ここは苗場ですよ?笑)。個人的なハイライトは、50年来の親友であった今は亡き、ルー・リードに捧げられた”I’m Waiting For The Man”のカバーだ。ガーランド自ら柵を越えフロアに入って、オーディエンスを巻き込みガンガンに盛り上げる!そのエネルギーたるや、すご過ぎて本当に頭が下がってしまう。”96 Tears”で一旦引き上げて、終わったとみせかけたが、すぐに帰還し超名曲の”Wild In The Streets”で本ステージを鮮やかに締めくくった。

ガーランドは、ここ苗場でロックな生き様が何たるかを見せつけてくれた。ステージという一期一会に全てを捧げる姿勢。ルー・リードもそうだったが、ガーランドも死ぬその日が来るまでロックし続けることだろう。

-Setlist-
Coney Island Winter
35 Millimeter Dreams
‘Til John Lee Hooker Calls Me
I May Not Be Your Kind
Any Rain
It’s What I Am
I’m Waiting For The Man(The Velvet Underground cover)
Hail Hail Rock ‘n’ Roll
96 Tears
Wild In The Streets

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