FRANZ FERDINAND
サービス満点
安定のフランツ・フェルディナンド。基本的に盛り上げ上手なバンドであり、いつでもどのライヴでも満足させてくれる。歌詞のいろんなところに「フジロック」という単語を織り込んできて歓声を呼び込むというサービス精神も旺盛だ。コール&レスポンスを効果的におこない、特に「テイク・ミー・アウト」や「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ?」などのキラーチューンは、元々お客さんたちが合唱しやすいようにできている。メンバーたちがドラムスティックを投げ入れたりと、おそらく今回もお客さんたち、特にモッシュピットに入るような熱心なファンであればあるほど満足度が高いだろう。
21時30分、暗くなって気温が下がりTシャツ一枚でちょうどいい感じになった。ほんの少し雨がパラついたかなと思ったのも気のせいかもしれないし、本当にしずくを感じる程度は降ったのかもしれない。過ごしやすくなっていることは確か。そういうタイミングでメンバーたちが登場した。セットリストは以下の通り。1時間40分を駆け抜けた。
No You Girls
The Dark of the Matinee
Right Action
Tell Her Tonight
Do You Want To?
Evil Eye
Michael
Walk Away
Stand on the Horizon
Can’t Stop Feeling/Auf Achse
Fallen
Bullet
Take Me Out
Love Illumination
Ulysses
Outsiders
Encore:
Fresh Strawberries
Jacqueline
Goodbye Lovers & Friends
This Fire
ステージ両脇にあるスクリーンにメンバーが映るのだけど、バンドのこだわりなのか、ずっとモノクロだった。ステージ背後のスクリーンには基本的に無機的で抽象的な映像が映し出されている。特に後半につれてさまざまな色がスクリーンに登場するが、単色のときが多く、カラフルな印象はあまりない。4枚のアルバムジャケットの統一感とともにバンドの美学が徹底されている。中心はもちろんアレックスなんだけど、ニックも大活躍。「テル・ハー・トゥナイト」ではリードヴォーカルを取り、何曲かでアナログのキーボードを弾いていた。前半には「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ?」でひとつ目のピークを作り、「マイケル」を高速演奏してお客さんたちを引っ張った。中盤には「キャント・ストップ・フィーリング」はドナ・サマーの「アイ・フィール・ラヴ」のビートを下敷きにフランツ流の70年代ディスコサウンドを作り上げ、長めに演奏して踊るのを止めさせない。そしてハイライトはやっぱり「テイク・ミー・アウト」以降の流れだ。大合唱になった「テイク・ミー~」、引き続き踊らせる「ラヴ・イルミネーション」、前日の前夜祭の裏でおこなわれたリハーサルでも演奏された「ユリシーズ」(他の曲も演奏したけど)rolex imitazioni perfetteときて本編最後は「アウトサイダーズ」。恒例のドラムセットにメンバー4人が集まってドラムを乱れ打つパフォーマンスも決まり、一旦メンバーはステージを去る。
replique montre
アンコールの声に応え、まずは「フレッシュ・ストロベリーズ」、曲の後半が加速する「ジャクリーン」、文字通り別れを告げる「グッバイ・ラヴァーズ&フレンズ」、そして最後の最後は「ディス・ファイヤー」だった。このライヴが終わることを惜しむように、何度もコール&レスポンスをおこなう。そしてアレックスが早い再会を約束してライヴは終わったのだった。
posted on 2014.7.25 21:30
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