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7/25 FRIWHITE STAGE

MIYAVI

疾走するサムライ・ギタリスト、フジ初登場!

MIYAVIの「ハッ!」と言う掛け声に合わせてギターとドラムが共鳴する。間合いを見るボボ、焦らすMIYAVI…2人のスリリングな駆け引き、これが鳥肌が立つほどカッコイイ。
ステージにはギターを弾き、歌い、跳んだり跳ねたりとアグレッシヴなMIYAVIと、場所こそ固定されてはいるが、全身でパワフルにドラムを叩きまくるサポート・ドラマーBOBO(54-71)の2人だけ。凝ったビジュアル演出など一切ないが、それがMIYAVIの個性を際立たせている。

ギターのボディを叩き、指で直に弦をはじくスラップ奏法という独特な、そして野性的でセクシーなMIYAVI、対するBOBOも挑発的なギリギリの短パンで、なかなかセクシーである。BOBOはいつも短パンだが、この日は更に短い。もはやホットパンツと呼んだ方が良さそうな短さである。

ここ数年、MIYAVIの活動のアグレッシヴさには目を見張るものがある。精力的なアルバム制作に世界ツアー、CMやTVへの出演に、ハリウッド映画にも進出。そんなMIYAVIがフジロック初出演とは。彼の長いキャリアからすれば、とっくに出ていてもおかしくないと思っていたが、実は今年が初出演なのだ。

しかし、この日のホワイトは暑すぎた!2曲目の‟What’s my name?”で会場は一気にヒートアップ。MIYAVIもBOBOも汗だくになっていたが、それは見ているこちらも同様で、Tシャツどころか全身汗でびっしょり。持ってきた500mlペットボトルの水もあっという間にカラになった。
「ホントにまぁ~……暑いですね!」
思わず素が出るMIYAVIに会場から笑いが漏れる。LAでのアルバム制作の真っ最中というスケジュールの中、飛んできたので、絶賛時差ボケ中だと言う。”What’s my name?”でのお客さんとのコール&レスポンスが物足りなかったのを思い出す。「What’s my name?」と歌うMIYAVIに、お客さんが」「MIYAVI!」と答えるのだが、割とあっさり終わってしまい、やはりアウェイか…と心細くなったが、どっこい!‟A head of the light”で疾走、‟Day1”で熱狂、コール&レスポンスが会場を彩る‟Strong”と、力強い曲を「これでもか!」と、けし掛けて来る強気なMIYAVIにそんな気配はない。大体、今日、初めて見るお客さんのほうが多いのだから。

当初は心配になってしまう程に少なかったお客さんも、いつしか後方までギッシリ。MIYAVIとBOBOのまるでラスボス対決のごとき超絶テクの掛け合いは、本当にステージに2人しかいないのか?一人でこのギター弾いてるのか?と疑うほどに濃密で、MIYAVIを初めて見たであろうお客さんも虜にしたようで湧きに沸いた。個人的に、CDを聞いて魅力を感じるアーティストと、ライブが魅力的なアーティストといると思う。どちらが良いというわけではないけれど、MIYAVIは圧倒的に後者だ。その場でしか感じられない空気の振動・音の響き、呼吸。感情の塊が爆発するようなギターに飲み込まれるオーディエンス。このケミストリーは、是非、生で感じて欲しい。

50分が30分に感じられる、あっという間のライブだったが、まるでデトックスされたように体も心もリフレッシュ。来年はグリーンステージで、是非とも更に大勢の人たちを魅了してもらいたい。

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