THE LIPSMAX
アバロン全公演終了!
21時のジプシー・アバロン。観客は少ない。立っているのが会場の四分の一といったところだろうか。時間帯的に他の会場に行ってる客が多いのだろう。この後、ジプシー・アバロンでの最後の演奏が行われる。これが終われば今年のジプシー・アバロンで音が鳴る事はもうないのだ。そしてその最後に出演するアーティストがTHE LIPSMAXだ。
時間は少し過ぎて21:05、彼女たちが出てきた。ギターのLOVEとベースのTOKIEそしてドラムの山口美代子の3ピース。昨年10月に結成されたばかりのバンドだ。演奏が始まる。TOKIEはエレクトリックアップライトベース、LOVEはエレクトリックアコースティックギターと楽器はアコースティックな仕様。繰り出されるのはロックチューン。観客が体を音に委ねる。確かな技術で曲には安定感がある。LOVEの歌声も曲にマッチしていると思う。しかし何曲か演奏しているうちに気付く。派手にノっている観客は一部だ。おそらく元々ファンなのか、もしくはメンバー個人のファンだろう。フジロックでは知らないアーティストを観る事は少なくないはずだ。むしろ積極的に行動すれば知らないアーティストのほうが遥かに多いだろう。各ジャンルに渡って音楽、アーティストを網羅している人間なんて一握りだろう。そのような知らないアーティストと出会って、演奏を聴いて、そこで引き込まれていくのは本当に楽しいし、嬉しい。逆にいえばそういう所で引き込める強さがアーティストには求められるだろう。特にTHE LIPSMAXは結成したばかりだ。個々人のネームバリューはあっても、技術、完成度があっても観客を引き込めるかは未知数だ。ライブは続いていく。
ベースのTOKIEのプレイはとても魅力的だ。激しいフレーズはもちろん、弓でコントラバスのように弾いてみたりと流石と言いたくなるプレイが多い。無論、歓声もあがる。やはり観客は正直だ。しかしこのバンド、アップテンポはもちろんスローテンポなバラード、マーチのリズム使用したり、ロカビリーテイストだったりと楽曲のバリーエーションに富んでいる。ブロークンブルース、ガレージブルースといったジャンルに入るであろう楽曲もある。ライブは続いていく。観客も徐々にノってくる。しかし、最後の曲となってしまう。ようやく観客の心を掴んできたところでのところだった。
最後の曲が終わったころには観客も全体で歓声があがるようになっていた。そしてそのままステージから下がらずにアンコールということで再び演奏が開始された。アップテンポな曲。観客も体を揺らしている。最初から考えたら凄いことだ。スポーツでいうところの『逆転』と言える光景だ。ジプシー・アバロンの大とりとしてのふさわしいラストだった
posted on 2014.7.27 21:00
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