contact
home

7/27 SUN苗場食堂

JINNY OOPS

「長いこと待っていたんだ」

「大阪から来たジニーウップスです!楽しんでいきましょー!」

苗場食堂に登場した可愛らしい女の子三人組。どんな音を出すものかと様子を見ているといきなりそのギャップに戸惑わされてしまう。ど直球な骨太ロックンロールサウンドに即座に反応するオーディエンス。のっけから激しいヘドバンをしながら演奏する姿は、とりあえずわからなくてもいいから私たちに着いてきて!と言っているようだ。

ガールズバンドって本気すぎるあまり女性らしさが欠けて残念な感じだったり、逆に女の子感が前面に出てしまっているせいで消化不良な感があったりしがちで個人的にはグっとくるバンドは少ないのだけど、彼女たちはちゃんと女性らしさや可愛らしさを持ちつつも本気な骨太サウンドを聞かせてくれる稀有な存在に感じた。ロック好きな少女時代を経たにも関わらず自分でバンドをやらなかった私のような人間にとってはとても眩しい存在。少し嫉妬。要するに大好物な部類なのだ。それでいて、MCになると柔らかな関西弁で話すのだからまたニクい。

終盤で披露されたのはハンバートハンバートの“長いこと待っていたんだ”。先日フジロッカーズオルグの企画で行われたハンバートハンバートとの対談の中で、この曲が大好きでずっと聞いていると本人たちに伝え、フジロックのライブでカバーを披露する約束をしていた。

「ずっと夢に見てたことが今目の前で始まる 僕は夢を見ているのか そう、ここは舞台の上」

フジロックに出演することを、10年前から目標にしていたという。この歌はそんな彼女たちの思いにピッタリと合致していた。歌う石橋光世の力強く輝く目にグッとこみ上げるものを感じずにはいられない。夢を叶えた喜びに溢れる演奏は、彼女たちをよく知らない人たちにも存分に伝わったようだった。苗場食堂には今夢とロックンロールが溢れている。

“雷鳴SHOCKING”、”爆音ヘッドフォンMUSIC”など全9曲を走り抜け、しっかりと苗場食堂のステージに、そしてフジロックに爪痕を残したジニーウップス。夢を叶えた彼女たちのエネルギッシュなステージにそこにいた多くの人が力をもらったことであろう。

SAME CATEGORY

page top