bobin aka Himalayan Bob
ネパールの出身のシンガー、6年ぶりの木道亭
日差しが強い時、やっぱりどうしても木道亭に行きたくなる。しかも、ちょうど14時30分頃と言うと、特に気温的に暑く、体力勝負となる時間帯。そんなことを考えながらいざ木道亭へのルートへと進むと、道なりは日陰になっているし、柔らかい風は吹き込んでくるし…ある意味、至福のひと時だな、と改めて感じた。
ステージに到着すると、すでにネパールのカトマンズ出身のbobin aka Himalayan Bobがセッティングを。そして、セッティング終わりから、そのまま1曲目を演奏。西洋音楽に影響を受けて音楽を始めたという彼の楽曲は、アコースティックの弾き語りがベース。木道亭の雰囲気に合うまったり感もありながら、テンポが良く、時おり身体を動かしてみたくなったりもする。いわゆる、その時の気分によって、どう聴くか?の選択肢が変わっていきそうな音楽だ。
「ナマステ〜。この前ネパールで大震災が起きて、家がなくなったりした人がいます。だから、募金なども兼ねてきています」。6年ぶりに再びこの木道亭に登場することとなった経緯を話す(彼が中心となり、フィールド・オブ・ヘブンに、ネパール復興支援のためのMade In Nepalブースが登場している)。そして、「友達がきています」と、ドラム、ベース、鍵盤ハーモニカのサポート・メンバーとして3人を呼び込む(DachamboのYAOや天草のTAKUMIら)。数曲演奏したのち、「帝釈天を祝う、白い象の歌を歌います」と次のナンバーへ。「良かったら適度に音とかに身体を合わせたりしてください」と流暢な日本語で彼が観客に声を掛けると、気持ちよさそうにウトウトしていた人もふと目を覚まし、音に改めて耳を澄ます人も出てくれば、ちょうど通りかかった人たちも、引き込まれるように、立ち止まったりしていく。今回、初聴ではあったけれど、聴く度に、彼が影響を受けた思想とか、文化とかが見え隠れするようで、さらに知りたくなる、もしくは知りたくさせてくれるようだった。
あと、中盤頃も、最後の曲でもそうだったのだが、おもむろに「妖精がいっぱいいます」と話していた彼。情感が見え隠れする豊かな楽曲の数々に、なんとなく、であるけれど、その言葉の意味が見えたような気がした。そんなbobin aka Himalayan Bob、3日目にはカフェ・ド・パリにて、PRAY FOR NEPAL SESSIONとして、Dachambo のAOやFREAKY MACHINEのKENGOらとともに再度出演するとのこと。そちらもぜひ!