「Stay Punk」

6月26日から7月8日にかけて大阪で開催されたハービー・山口氏の写真展『「to our future」2024 ～そして、未来へ～』に行ってきた。偶然、電車内でジョー・ストラマーを見かけて写真を撮らせてもらい、降り際に「撮りたいものは撮るんだ。それがパンクだ！」という逸話があまりに有名な写真。ジョーの言葉から、妥協しない生き方。それを追い求めるのがパンクなんだと。それから「Stay Punk」が自身の座右の銘となった。求められたサインにも必ず記している。

そして、今年もここへ帰ってきた。苗場に着いて、宿にチェックインしたらまず訪れるのが、ココ。スワロー苗場ロッジで2017年から、フジロックは中止となった2020年もずっと開催し続けたジョーを称えるエキシビション『Joe’s Garage』だ。今年は何と5周年！主催者の太田哲二さんが今年もこの「ジョーの魂が宿る場」を創り上げた。しかもアップデートを続けているという。今年は写真展ということで、太田さん自身のジョーとザ・クラッシュのオリジナルプリントが展示されるとのこと。雑誌「DOLL」や「Punk Rock Issue Bollocks」をはじめ、現在も現役バリバリのパンク写真家と言えばこの人！菊池茂夫から、ザ・クラッシュの1982年、唯一の日本ツアーに帯同した菊池昇。あの煙草をくゆらせ不適な笑みを浮かべる写真はあまりに有名だ。ベルファストの路上で撮影されたザ・クラッシュのトラブルの真っ只中を切り取った写真で知られる英国写真家のAdrian Boot。お馴染み「THE JOE STRUMMER FOUNDATION」のロゴマークの元になった『Earthquake Weather』のジャケ写真で知られるJosh Cheuseも展示予定だ。真正面を見据えるジョー・ストラマーの白黒写真がキマリ過ぎのPeter Andersonも。ラストは1983年のロンドン・マラソンを走るジョーの激写したSteve Rapportだ。今年クリアパネルに並ぶのは果たしてどの写真になるのか！？フジロックを心から愛した、熱き、そして優しきジョーに今年もきっと会える！

太田さんにビールを振る舞っていただいて、昨晩新潟からわざわざギャズ・メイオールのイベントのために東京に出向いた猛者から（この自作というUSのTシャツ最高！）、長岡フジロッカーたちと再会を祝し、流れてくる心地よい、けどガンガンにロックな音にいつまででも居着いてしまいたくなる。そんな人たちばかりが集結。これこれ、これがジョーが焚き火を囲み、旗を創り、フェスティバルの楽しみ方をここに共有してくれたところから繋がる空間なのだ。

「未来が欲しいんなら、過去にすがっていてはいけないと言うことにみんな気づかないといけない。毎秒、次の瞬間に繋がっている。」
“Everyone has got to realise you can’t hold onto the past if you want any future. Each second should lead to the next one.”

数あるジョーの名言の中でも大好きな言葉だ。未来は描かれていない！（“The future is unwritten.”）たった今この瞬間、すべてはここからはじまるのだ！

INFO.
Joe’s Garage Naeba ’24
7/26-28 1PM-7PM

【これまでのJOE’S GARAGE】
JOE’S GARAGE ＠ スワロー苗場ロッジ（2019年）
http://fujirockexpress.net/19/p_2451.html

Joe’s Garage Naeba presents “芸術衝突”（2021年）
http://fujirockexpress.net/21/p_5534.html

Joe’s Garage Naeba presents “芸術衝突 Art Clash”（2022年）
http://fujirockexpress.net/22/p_2824.html

Joe’s Garage Naeba ’23 with Art Exhibition “芸術衝突”（2023年）
https://fujirockexpress.net/23/p_2430.html