山頂での延長戦
オールナイトフジでボロボロになった体にムチ打ち、ドラゴンドラへ。レッドマーキー横から乗り場までの急坂が体に堪える。ドラゴンドラはまだ若干空いている時間帯であったため、途中、椅子に横になって寝てしまった。山頂に着くとすでにけっこう賑わっている。日差しが強いし、けっこう暑い。気温の点ではそよ風という感じではなかった。
ドラゴンドラ山頂は、リフト乗り場の表裏で好対照なっているのが面白い。表は大縄跳びがおこなわれ、アルプスの少女ハイジがいて、ギターパンダがアコースティックギターで弾き語る。裏に回ると、小さなDJブースが設けられていて基本的にテクノ系のダンスミュージックが流れている。フジロック2日目は、このテクノ・サイドにあたるところでオールナイトフジ・アフターパーティーと銘打ったイベントがおこなわれた。
自分が着いたときにはDJ AYASHIGEがプレイしていて、4つ打ちを基本にお客さんたちを踊らせていた。オーガナイザーであるブライアン・バートンルイスがそれを引き継ぐ。ドラゴンドラの山頂にたどり着いたお客さんたちは、DJブースの前で踊る人、レストラン「アルム」のテラスから観ている人、キャンプ用椅子を持参している人、日陰で横になってそのまま眠る人、ドラゴンステージという塔に登って見下ろしている人など、それぞれの楽しみ方がある。次のQ’HEY(キュウヘイ)のときはブース前にも人だかりができて盛り上がっていた。そのあとMASAを経て、ドーナツ・ディスコ・デラックスがすばらしかったのだけど、これは単独で取り上げることにする。
文:イケダノブユキ 写真:近澤幸司