東日本大震災から1年が過ぎ、復興元年となる2012年。被災地では、未だ多くの瓦礫が山積みのまま。当たり前だけれど、まだまだ支援は必要。
しかし、テレビの報道では明らかに昨年に比べて震災関連の報道が減ってしまっている。報道が減ることによるデメリットは、震災について考える機会や震災そのものへの関心が減ってしまうこと。報道されてない=解決した、ということではない。私たちひとりひとりがもう一度これを認識するべきだと思う。
岩手県の内陸、座敷わらし伝説で知られる遠野市。その遠野市民が中心となって活動している震災支援のボランティア団体「遠野まごころネット」は、フジロックでの出展にあたり、ブースを訪れたお客さんに震災について考えるきっかけの場を作っていた。ブースのテーマは、「Pray for Japan」から「Think for Japan」へ。今までは一方的に伝えることだけしていたけど、これからは支援をしたいと思っている人たちがどんなことを考えているのか、どんなことを知りたいのかをまず知って、そこから必要に応じた情報を提供していこうという試みなのだとか。
ブースには、大きく「復興」と書いた布に、「子供たちの未来は?」「復興に必要なことは?」といったテーマが書かれていて、訪れたお客さんが自分の気になるテーマについて思っていることを書き込こめるようになっていた。
これをきっかけに、少しでも震災支援に関心を持った方は一度現地へ足を運ぶことをお勧めしたい。テレビやネットで見ているよりも遥かに感じることが違うはず。ボランティアという形でなくても、例えば観光支援として旅行で現地を訪れるだけでも大きな意味のあることだと思う。震災後の町や人々の様子を、まず自分の目で実際に見て、そこから自分には何かできるのか、これからどうしていけば良いのかを考えてもいいのではないだろうか。
遠野まごころネット http://tonomagokoro.net
NGO~遠野まごころネット
文・写真:近藤英梨子