The fin.
まるで白昼夢のよう!
UKインディーズ、チルウェーブ、シューゲイザー等の影響を感じるサウンドは、フワフワと心地よく、炎天下の中昼間から歩き回り、音楽を全身で感じ取ってからルーキー・ア・ゴーゴーを見に来たフジロッカー達の眠気を誘う。テンポはゆっくりだがサウンド数は多く、歌詞は英語。発音もかなりいい。予備知識を一切持たずにルーキーに来た方は、直前に出演した台湾のマニックシープに続き、今年は海外のバンドが連続で出たのかと思った方もいたはず。
ステージに立つのは、神戸出身、平均22歳。今年3月に発売されたアルバムがSNSを中心に話題になり、音楽業界を騒がす今注目のバンド、フィンだ。
“Circle On The Snows”、”You Can See It In The Blue”、”Faded Light”と、ニューアルバムからの選曲が多いが、未発表曲にも可能性は光る。ステージを照らすムーディーな照明も上手く働き、思わずうっとりするような幻想的な世界観。浮遊感を感じる声の伸びには興味が惹かれ、深夜にも関わらずまるで白昼夢の世界に引き込まれてしまうのではないかと錯覚を引き起こす。このままずっと日が昇るまでフィンのライブを見つめていたい気分になる。最後に演奏された”Glowing Red On The Shore”が終わると、最後の音が鳴り止むまで、彼らの才能に見せられた人々からの拍手が送られた。
「メインステージの出演でも良かったのでは?」と思える、完成されたドリーミーなサウンド。国内外問わずにもっと沢山の人に名が知れ渡り、何年後かには世界を股にかけて活動するフィンの姿が容易に想像できる。彼らの今後の活躍に期待だ。
posted on 2014.7.27 01:00
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