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7/27 SUNRED MARQUEE

BUFFALO DAUGHTER

終わらない音楽

「ヘイヘイ!あとちょっとだよフジロック!楽しんでる?」ステージに登場するなりシュガー吉永が客席に向かって話しかける。そう、今日はフジロック最終日の夜11時。隣のグリーンステージではヘッドライナーのJACK JOHNSONがちょうど終わるくらいだし、そろそろ「もうフジロックが終わっちゃうなんて早過ぎる!1日目に戻りたい!」と名残惜しくなるタイミングなのだ。しかししんみりしている暇はない。ステージ手前にシュガー吉永と大野由美子、奥に山本ムーグとサポートドラマーの松下敦がスタンバイすればすぐさまパーティーがスタートする。

ライブ前半はニューアルバム『Konjac-tion』からの楽曲が中心で、1曲目に披露されたのはミュージックビデオが先行公開されていた”Oui Oui”。そのMVも含め音源ではかわいらしさを感じた楽曲だったが、ライブではガッっとした硬いサウンドになってこちらにぶつかってくる。新譜についてのインタビューで、ディスコサウンドの中にピシッとした「K」なものが入れたかったとシュガー吉永が語っていたが、ライブで聴こえてくる音のK度数は音源よりもかなり高めだ。

”The Legend”では疾走感あふれるビートにシュガーと大野の美しいハーモニーが響き渡る。「終わらせたくないよねフジロック。ダンスミュージックも終わらせたくないです。」そう言って始まるのは”Don’t Stop The Music”。「I never stop the music」の歌詞の通り、まだまだステージからは音が溢れてきて、客席も熱を帯びてくる。特にこの日はシュガー吉永の演奏が圧巻で、頭を振りエネルギッシュにをギターの弦を弾き、ステージ中央へと進み出たりと、目と耳をひきつけられる。その演奏をみせつけるというよりは、自身の音に没頭しているところをオーディエンスが目撃しているといった感じだ。

後半はライブでもお馴染みの過去の楽曲で展開していく。”303”では、それぞれのサウンドを徐々に積重ね、4人の音が絶妙なバランスで構築されたところにシュガーと大野の声が加わる。ジリジリと厚みを増すミニマルなサウンドに頭はトランス状態となり、オーディエンスを躍らせる。帰りたくない、まだ終わりにしたくない、そう思えば思うほど時間は加速して、50分はあっという間過ぎ去った。でも彼らの歌うとおり、音楽は止まらない。だってここにいた全員の頭の中にBuffalo Daughterの音はしっかりと刻み込まれたのだから。

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