CHET FAKER
心地よい音色
グリーン・ステージではクロージング・アクトのTHE POGUESがライヴ中だが、深夜のレッドマーキーはこれから祭りのフィナーレに向かってスタートしたばかりだ。深夜一発目のBUFFALO DAUGHTERからバトンをもらったのは、ジャズを愛するエレクトロ・ミュージシャン、Chet Faker (チェット・フェイカー)。アメリカで国民的イベントのひとつとされる、スーパーボウルの合間に流れるビールのCM(アメリカで一番放送権料が高い枠とされている)で楽曲が使われるなど、ジワジワと知名度が上がってきている注目のアーティストである。
彼の名前を見て、むむッ!?と思ったあなたはさぞかしジャズがお好きなことだろう(ジャズ・トランペティストChet Bakerへのオマージュ「Faker=偽物」なのでBをFと書き換えてる)。とはいっても、彼はジャズを演奏するわけではなくて、エレクトロ・ミュージックをレッドマーキーに届けに来ているので、「ジャズが演奏されるのか!?」と思った人は肩透かしを食らったかもしれない。
1stアルバム『Built On Glass』のナンバーを中心に演奏しながら、オーディエンスにゆったりとした心地よさを届けていく。序盤、中盤、終盤とほとんど隙がなく、とろけるようなエレクトロニカの音色とその歌声でオーディエンスを陶酔させていた。驚くべきこと彼はまだ20代前半、これからの活躍が楽しみである。
posted on 2014.7.28 00:00
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