ハンバート ハンバート
企業CMソングから練り歩きパフォーマンスまで、内容盛り沢山の60分!
土曜日の午後3時過ぎ。朝から雨の気配はなく、空には美しい青空が広がる。太陽の日差しは強かったが、開演の少し前から雲が遮ってくれていた。木々の緑に囲まれ、絶好のコンディションのなかで開演時間を迎える。
幕開けはハンバートハンバートが手がけるミサワホームのCM曲、”いついつまでも”。「ミサワーホームー♪」と連呼される企業名に、オーディエンスは一体何がはじまったのかと驚いた表情を見せる。意外な展開に笑う人もいれば、ネタというには完成度が高過ぎる美しい旋律に耳を傾ける人も。続々とオーディエンスが集まり、ヘブン一帯が人で埋め尽くされていった。
序盤のハイライトは4曲目に演奏した”おなじ話”。ハンバートハンバートといえばこの曲、と広く知られる代表曲だ。二人の掛け合いに合わせて共に歌うオーディエンスも多い。じっくり聴かせる場面を演出しながらも、普段のライブと同様に、MCにも時間を割く。佐野は「教えて!goo」で見つけた面白エピソードを嬉々として語り、佐藤は自己紹介時に名字の佐藤より「良成」という名前の方がインパクトはあるものの、自ら「良成です!」と下の名前を名乗ることへの気恥ずかしさを話す。「何も今言わなくても…」という話ばかりだが、オーディエンスと対話するように進行していくのも彼らのライブの特徴だ。
後半はオーディエンスが歌い、踊れる曲を中心に進む。広瀬香美のカバー曲、”ロマンスの神様”では男性客の野太いコーラスが響き、”アルプス一万尺”ではステージを降りてオーディエンスの中を練り歩く。ステージに戻った佐野は、息を切らしながら「た・た・た・た・たいよう~」と”アセロラ体操のうた”を歌い上げ、勢いに乗った”おいらの船”では振り付けをオーディエンスに指南する。最後はピーター・ポール・アンド・マリーのカバー、”If I had a hammer”でヘブン中を揺らして締めた。終演直後、会場内を佐藤が走り抜けた様子を見た人もいるかと思うが、それはカフェ・ド・パリで演奏していたT字路sに客演するためだった。オーディエンスとハイタッチをしながら走っていたということで、その光景も見たかったなぁと思う。どなたかその様子を写真に収めていないものか。