DEAFHEAVEN
熱く聴かせたメタルとシューゲイズの意外な親和性
昼過ぎのホワイトステージに登場するのは、サンフランシスコ出身のブラックメタル/シューゲイズバンド、デフヘヴン。ブラックメタルとシューゲイズという一見相反するようなジャンルを絶妙に融合したことで、高く評価されたバンドだ。大勢の観客(特にメンズ)が 集まったホワイトで、その独自の世界観をどのように響かせてくれるのか。
ライヴの1曲目は“Brought To The Water”。初っぱなからボーカルのジョージ・クラークが激しくヘドバンし始め、それに応えるようにステージ前の中央エリアでモッシュが勃発!砂埃が舞い上がるなかダイヴも続出し、ペットボトルが宙を飛ぶ。疾走する高速ドラムとトレモロリフ、ジョージのデスヴォイスがド迫力のステージだ。デフヘヴンは2015年にリリースしたアルバム『New Bermuda』から“Luna”をのぞく全曲をプレイ。壮大さすら感じるシューゲイズ的アプローチの“Baby Blue”から、浮遊感のある美メロを轟音で聴かせる“Come Back”、ジョージがスピーカーの上に立って観客を煽った“Gifts For The Earth”まで、デフヘヴン独自の世界観が展開していく。
ラスト曲は名盤『 Sunbather』から“Dream House”。豪速ドラムに再び大サークルモッシュが巻き起こり、もうもうと砂埃が上がった。ダイヴして外に出された男たちが駆け足でモッシュに戻っていく。ジョージは感謝を示すかのように何度も拳で胸を叩き、メロイックサインを突き上げていた。美しさと激しさを合わせ 持ち、メタルとシューゲイズの意外な親和性を聴かせた圧巻のパフォーマンスだった。
セットリスト(原文のまま)
Brought to the Water
Baby Blue
Come Back
Gifts for the Earth
Dream House