RED MARQUEE 7/23 SAT TAGS : LIVE REPORT 7/23 SAT RED MARQUEE

Homecomings

Photo by Natsumi Arakawa

LIVE REPORT

耳に、こころに爽やかに響く音

記念すべき20回目のフジロックもいよいよ、2日目!今日も肌がチリチリと痛いほどの快晴に恵まれた!!陽気な雰囲気満載の中、レッドマーキーの一発目を飾るのはギターの福富優樹のみ逆紅一点という、畳野彩加 (ボーカル&ギター)、石田成美 (ドラムス)、福田穂那美 (ベース)の4ピース・ギター・ポップ・バンド、ホームカミングスだ。朝一のステージにもかかわらず、可愛らしい音を浴びようと、既に多くの人であふれ返っている。

今年の5月にリリースされた新譜『SALE OF BROKEN DREAMS』からどこまでもキャッチーで、一瞬でこころ踊らせる佳曲”Don’t Worry Boys”で開幕すると、オーディエンスが一斉に上下に横に揺れる。ほんと大好きだ、この曲。海を目指すドライヴ中、好きな人に会いにワクワクしながら向かう電車の中、田舎に帰省してほっこりとしている時など、色んなシーンが思い浮かぶ。個人的にこの年の夏を代表する1曲になりそうだ。

中盤で「あらためまして、ホームカミングスです。朝から早いのにありがとうございます!最高ですね!!」とボーカルの畳野が丁寧に挨拶し、”I Want You Back”との福田とのコーラスで熱気でムンムンのフロアに爽やかな音の風を送り込むのだ。ギターが小刻みに刻まれるカッティングに浮遊感漂う流麗なギターのエコーと畳野ののびやかな声が心地よい”Buttersand”が会場の清涼感に輪をかける。

ギター・ポップやシューゲイザーなどの音楽的バックグラウンドと音を裏打ちする青春の甘酸っぱさ、寂寥感などホームカミングス特有の世界観が詰め込まれた代表曲”Hurts”でフロアを更に沸かせる。「後少しで終わります」とMCを挟み”Perfect Sounds Forever”で透明感ある音を軽快に放ち、ラストの”Lights”でみんなでリズムに合わせ手をたたき、爽やかに締めくくった。「ありがとうございましたー!」とフロアに向かって手を振る福富が何とも可愛いらしかった。

初めて観た彼らのライヴ。繰り出されるひとつひとつ楽曲に情景が浮かんできた。ライヴでこんな体験、なかなかあるものではない。それぞれ、しっかりとストーリーを描いて創られた楽曲だからこそのクオリティなのではないだろうか。彼らのワンマンライヴを観に行きたくなったぞ。

-Setlist-
Don’t Worry Boys
Dancing In The Moonlight
Blindfold Ride
I Want You Back
Buttersand
Hurts
Perfect Sounds Forever
Lights

Text by 三浦孝文 Posted on 2016.7.23 20:40