illion
イリオン、ついに日本に登場
徐々に日が落ちてくるのに合わせるように天候も悪くなってきているホワイト・ステージ。いつ降ってもおかしくない雲がどんよりと佇む。この後はいよいよ日本での初ライブとなるバンドが控えてる。ラッドウィンプス野田洋次郎によるソロプロジェクト・イリオンの出番だ。これまで音源を世界で発売し、海外でライブを行ってきたイリオンがいよいよ日本の、フジロックでの初ライブとなる。ライブサポートメンバーも豪華でDr:川崎昭、Key:Dean Deavall、Ba:栗本ヒロコ、Gt:長岡亮介、Cello:林田順平の6人編成でのライブだ。
定刻通りに登場するのはサポートメンバー達。全員、医者の着ているスクラブのようなものを着ている。そして遅れること野田も登場。歓声とともに1曲目”LYNCH”が始まる。開始とともに観客が徐々に増えて行く。ライブが進むに連れて客は増えるのだが決して大きな盛り上がりではなかった。おそらくラッドウィンプス野田は知っていてもイリオンのことはまだよくわからないといった人間が多かったのかもしれない。なにせ日本では初めてなのだから。しかしやはり普段からステージに立っている野田は違いを魅せる。コール&レスポンスの盛り上がり方が足りないと感じたら予定した尺より長く煽る。客と繋がっていこうとする姿勢は素直に好感が持てる。演出面でも曲によっては野田もピアノやギターを弾きながら歌ったり、林田がギターやシンセサイザーを弾いたりする場面もあり、楽器を変えて表現のバリエーション増やしていた。見ていても楽しめた。
6曲目には先日配信された”Water lily”が演奏された。曲の後半に原曲通り原田郁子がステージ上に登場。野田とのハーモニーを披露した。7曲目”γ”では野田がイントロSEに合わせてロボットダンスをしていた。そして9曲目はまだ未発表の新曲が演奏された。ゲストに5lackが登場。ヒップホップの要素が絡んでここまでで一番スパイスとなった一曲だ。彼らしいライムとフローでホワイト・ステージを盛り上げた。今後の音源化を話していたので遠くない未来に聴けることになるだろう。そして最後のナンバー”BRAIN DRAIN”だった。『UBU』の一曲目に収録されている曲がセットリストの最後に回されていて、なんとも粋な演出でライブを締めくくった。最後にはメンバー全員で手をつないでお辞儀をしていた。
セットリスト(原文のまま)
LYNCH
AIWAGUMA
PLANETARIAN
新曲
ESPECIALLY
Water Lily
γ
BEEHIVE
新曲
brain drain