ROOKIE A GO-GO 7/23 SAT TAGS : LIVE REPORT 7/23 SAT ROOKIE A GO-GO

polloca

Photo by 森リョータ

LIVE REPORT

ソフトでハード?苗場を妖艶な雰囲気に包みこむ30分!

SEも何もなく、ただそそくさと恥ずかしそうにステージ上に現れた、ポロカの4人。

まずは、自分達自身の調子を確かめるように演奏がされる“サイレンとエコー”。大熊隆弘(Gt)のドリーミーなギターの音に廣谷光紀(Vo&Ba)のリバーブが深くかかった声が混ざり合う。中野沙紀(Syn)キーボードがいいアクセントになっている。日本語詞でありながらも歌詞を考えさせず、言葉の意味が演奏と共にそのまま入り込んでくる。

次に演奏される、”煙”では、妖艶な雰囲気を漂わせつつもしっとりと聴かせる一曲。大音量で激しい演奏とは裏腹に気の抜けたようなボーカル。曲調から感じられる柔らかさの中に、サイケデリックな空気を感じる。

最後に演奏されたのは、彼らが1年前のちょうどこの日に初めて合わせたという、”赤い朝”。深夜2時半に差し掛かり、これから明るくなるであろうこの時間帯にまさにぴったりな一曲。今日のステージのために、深夜パートまで演奏してくれるという。やがて来る朝、そして間もなく最終日を迎えるフジロックに思いを馳せ、なんだかノスタルジックな気持ちになってしまう。耳に残るメロディーと心地よい浮遊感。力の入りきらないダウナーな声もぴったりはまっている。赤と青のスポットライト照らされながら、だんだんと明るくなっていくステージ。力強く加速するドラムに合わせて、元気よく飛び跳ねる廣谷。初めて見た人が圧倒的多数を占めるなか、かなりの衝撃を与えたのではないだろうか。

バンドを結成し、本格手に始動させてから4か月も経たぬうちに、ルーキー・ア・ゴーゴーに出演を決めてしまったポロカ。日本人でありながらも、日本らしさを上手く排除している彼らのステージは、今後どんな風に成長し、日本の音楽に変革をもたらしてくれるのだろうか。

Text by あたそ Posted on 2016.7.24 09:48