ROOKIE A GO-GO 7/24 SUN TAGS : LIVE REPORT 7/24 SUN ROOKIE A GO-GO

SIX LOUNGE

LIVE REPORT

音楽にも姿勢も、隙なし!

2012年結成、大分の3人組ロックバンド・SIX LOUNGE。日本語ロックを共通項に、エモーショナル/パンクなどの要素を詰め込んだいたってシンプル、かつ聴きやすい音楽スタイルを持っている。

テクニカルな部分を強調したり、奇抜なことをやって目立つバンドもよいけれど、彼らのようにロックを一直線でできる存在もなかなか希少だ。“プラマイゼロ”や“SHEENA”など、いくら楽器で暴れようと、サビではぐっと聴かせにかかる。歌詞もメロディも知らない人であっても、なんとか歌おうと頑張りたくなるくらいだ。

一方“君へのプレゼントは、“綺麗な僕の血と君の涙”では早口でまくしたてるように歌い、ドロドロとした感情を潜めながら「君が好きだよ」なんて歌ったりもして、ただひたすら前向きじゃないところも、なんだかロックだ。それに「フジロック、夢じゃなくて現実で、<僕らの名前を覚えて帰ってください>とか、そんなんで終わらせる気はないです」と話したヤマグチユウモリ(vo,gt)の眼差しは綺麗事一切なしで、ギラギラとしていた。根っこからの本気でこの場と向き合っている様子がこわいくらいに伝わってきた。

ルーキーという場だからこそ、「見かけは楽しく愛想もよく」といったライブになりがちだとは思う。けれど彼らには、ひたすらに努力を重ねてここにやってきた、そんなバッグボーンが特にちらついてくるのだ。音楽でも姿勢でも隙がない、芯の太い世界観を持ったSIX LOUNGE。これからも注目していきたい。

Text by 梶原綾乃 Posted on 2016.7.26 16:55