ザ・なつやすみバンド
なつやすみ、はじまりました
昼過ぎの木道亭には、開演30分以上前から人がが集まっていた。開演ギリギリの時間には歩道を挟んだステージ向かいのエリアにも人が集まっていたりして、小さなステージながら、多くの観客でいっぱいの状態であった。なぜなら、ザ・なつやすみバンドは今回がフジロック初登場!もう2、3度は出ていそうだし、フジロックにもぴったりなバンドだし、意外や意外。しかも、今月20日にサードアルバム『PHANTASIA』をリリースしたばかりと、今彼女たちへの期待は高まりを増す一方なのだ。
今回は、パーカッションに松田”CHABE”岳二、トロンボーンにLUCKY TAPESのサポート・NAPPIを迎えたスペシャル編成。「わー!フジロックにきたよ!」「CHABEさんもいるんだよ!」と微笑ましいMCののち、“せかいの車窓から”でスタート。中川理沙(vo、pf)と村野瑞希(dr)の豊かなハーモニーが、木道亭の木々にやさしく響き渡る。お次の“パラード”で雰囲気は一変。優しい歌声はそのままに、めまぐるしく変わる展開のなかを力強い演奏で駆け抜けていく。終盤にいくにつれて会場は盛り上がりを見せ、観客は足でリズムを取りだす。それはボードウォークの板から大きな振動として伝わってきて、心地よい一体感を感じた。
新作アルバムからは、歩き回るようなベースが印象的な“FULL SWING !”、NAPPIとMC.sirafu(tp、スティールパン)の掛け合いがみごとな“森のゆくえ”。MC.sirafuの「これからなつやすみがはじまるよ!」との声から始まった“S.S.W”は、松田”CHABE”岳二によるエキゾチックなパーカッションでいつも以上のダンスナンバーに。フジロックはもうはじまってるけど、ザ・なつやすみバンドとつくる夏休みはこれからがスタートみたい!
最後はフジロック20周年をお祝いして“お誕生日会”で締めくくり。小さなステージだったから諦めた人もいるかもしれないけれど、明日11:30からのアバロンではセットリストを変えて演奏するそう。明日はどんな曲が聴けるのか、楽しみ!