SUNIL&SABIN
LIVE REPORT
フジロックの終わりをどこで過ごすか
フジロックも終わりに近づいた3日目、深夜0時45分ころ、ピラミッド・ガーデンにSunil&Sabinが登場する。メインの会場から遠く離れたところにあるステージだけど、キャンプサイトにあるので、お客さんたちはけっこういる。ほとんどが座ったり、寝っころがりながら聴いている。キャンドル・ジュンによるロウソクの火がたくさんゆらめくステージは、雰囲気もよく、たくさんのテントの近くだし、周りにいろんな店もあるので、ここだけ朝霧JAMのようだ。上を向くと雲の合間から月が輝いているのがみえる。
おそらくバンスリというインド/ネパールの横笛と、タブラによる演奏。このアコースティックでチルな音は3日間の疲れが溜まって横になっているキャンパーにも心地よく聴こえるのではないか。約45分の演奏が終わり、遠くからまだいくつかのステージの音が聴こえてくるし、周りの店はやっているし、フジロックってまだ終わってないよなという気にさせる。
そしてキャンドル・ジュンが登場し感謝の念を述べて、むしろそのときのほうがステージ前に人が集まってきたのだけど(笑)、ジュンが3日間を振り返り、「自分の作品は自分の葬式をイメージして作ってます。葬式は決して悲しいことでなく、笑ってお別れできること」「自分の理想に近いステージを作ることができた」と語る。そして来年の再会を約束して締めくくったのだった。