Nabowa

Field of Heaven | 2011/07/31 12:33 UP
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柔らかい音からオーディエンスの欲求に応える音まで

 昨年のフジロックのジプシー・アバロンにて、シンガーのACOをゲストに迎え、出演してくれたNabowa。その後もフェスなどで見かける度に、レビューやレポートを書きたくなってしまうほど、個人的にも押しているアーティストだ。今回はさらに広いステージへと移動し、フィールド・オブ・ヘブンに登場することとなった。

 正直なところ彼らは京都出身のバンドでもあるし、フィールド・オブ・ヘブンを埋める観客が果たして集まるのだろうか?と不安に思ってしまったことも。けれどそんな心配をよそに、会場を埋めるとまではいかないが、ほどよく多くのオーディエンスが彼らの元へ。ジプシー・アバロンに出演して約1年。目に見えて彼らのファンが増えていると実感できる瞬間は、やはり応援している側にとっていちばんの喜びであり、日々の活力になっていく。

 今回のライヴはゲスト・ヴォーカルも一切なしで、オール・インスト。前半戦は、すーっと肩の力を緩めてくれる優しい音色が詰まった楽曲を。身体の周りを音がふんわりと包み込んでくれるようで、どこか懐かしい安心感を味わえる。この柔らかな音色を聴いていると、花々や木々、海、土など、自然の移り変わりが目の前に浮かんでくるのだ。また、後半戦は、次第に熱も高まってきたのか、音数の多いアップ・テンポな楽曲を。いつも以上に、山本啓の奏でるヴァイオリンの音が際立っており、完全に意識を持っていかれてしまう。そして今までの彼らとは違い、観客の欲求に応えるように、煽っていく場面も。ひと味違う彼らの姿に驚きつつも、幾度となく気分が高揚してしまった。

 また、ドラムの川上優によるMCでは、今回フィールド・オブ・ヘブンの出演が決まったことで、喜びのあまり京都から4日間かけ、自転車でフジロックの現地まで来たというエピソードも! このMCからもヒシヒシと伝わってくるが、彼らのフジロックに対する強い想いがあったからこそ、いつも以上と言えるライヴが見られたのだろう。

 ちなみに、彼らは9月14日にニュー・アルバム『DUO』の発売も決定。合わせて、リリース・ツアーにもまわるようだ。近い将来またフジロックに出演となった時は、着実に今よりステップ・アップしている。彼らの音楽の可能性を信じて、来年以降も待ち続けたいと思う。


文:松坂愛
写真:北村勇祐 (Supported by Nikon)
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