MAN WITH A MISSION
今年はダンサーでなく、バンドとしてグリーンにやってきました!
少し風が出てきたグリーンステージの昼下がり。ステージ上にはオオカミの牙を形づくった巨大フレームがぶら下げられていて、バックには「MWAM」と形づくられた巨大な電飾が掲げられている。これクラスの大規模セットは昼間のアクトとしては超異例。これはもはやヘッドライナークラスのセットだ。そんなセットを目の前にした日には、否応にもテンションが上がってしまうというもの。グリーンのオーディエンスももう爆発寸前である。
「Welcome to fujirock!We are Man With A Mission!」ジャン・ケン・ジョニー(ギター/ヴォーカル)の叫びを合図にショウはスタートした。ジャン・ケンのソロのギターフレーズから始まるのは“Get Off of My Way”。グリーンステージ後方まで突き抜けるようなトーキョー・タナカ(ヴォーカル)のヴォーカル、底辺でウネりをあげるカミカゼ・ボーイ(ベース)のベース。オリジナル音源よりピッチ早めのプレイに、会場のノリも加速する。続く“database”を終えたところで、ジャン・ケンのMC「本日限定、苗場限定ノ、ポケットモンスター、マン・ウィズ・ア・ミッションデゴザイマス。言イタイコトハ、タッタ1ツデゴザイマス。我々ノ事ヲ、知ッテル人モ、知ラナイ人も、全員マトメテ、カカッテコイヤァァッ!!!!」。この煽りMCから新曲”Give It Away”でグリーンの一体感がさらに増す!更に続くのは、ヘヴィーにウネる“Take What U Want”に、新作『The World’s On Fire』からニュー・アンセム“Raise Your Flag”。抑揚のあるセットリスト、そしてそれらを増幅させる彼らの圧倒的パフォーマンスにより完全にグリーンステージを掌握している。これはひたすら圧巻としか言いようが無い。
ここで、ジャン・ケンが昨年のフー・ファイターズのステージに上がったときの話をMCで挟む。「フジロック、20周年オメデトウゴザイマス。僕、実ハグリーンニ立ツノ、初メテジャナインデス。昨年、縁アリマシテ、フー・ファイターズサンカラ、声ヲカケテイタダキマシテ、私コノグリーンステージニ出サセテイタダキマシタ。(大歓声!)ワタシ、演者トカジャナクテ”ダンサー”トシテ出マシタ。(会場・爆笑)イザ本番ガ始マリマシタラ、観客メチャクチャ盛リ上ガッテマス。緊張感マックスデゴザイマス。(会場・笑い)イヨイヨ出番ダネト思ッテ、楽屋デノ話ダト、マン・ウィズ・ア・ミッションノ、ジャン・ケン・ジョニート紹介シテクレルトイウ話ダッタンデスケドモ、多分、デイヴ、名前飛ンダンデショウネ。(会場・笑い)マッタク誰ガ来ルカ説明サレナイ状態デ、手招キダケデ、約35000人ノ観客ノ前デ…私ステージ花道ノ道ノ真ン中デ、全力デ・・・踊リ狂イマシタ。(会場・爆笑)皆サン、想像デキマス?35000人ノ”ハテナ”ノ一体感。(会場・大爆笑)」このMCで、去年グリーンステージでフー・ファイターズを見たファンと見てないファン、その両方の心を鷲掴みにし、後半からラストにかけて、“Fly Again”、“The World’s On Fire”、“Emotions”と畳み掛けて初グリーンステージを締めくくった。ライヴを全て終え、最後は恒例、スペア・リブ(ドラムス)の「1!2!3!ガオ!」唱和で大団円。
約45分の短めのステージながら、フルサイズ並みの満足度をもたらした彼らのパフォーマンスの完成度の高さと、観客を掴むコミュニケーション力、それらが証明された最高のライヴだった。
【セットリスト】
Get Off of My Way
Database
Give it Away
Take What U Want
Raise Your Flag
Seven Deadly Sins
Fly Again
The World’s On Fire
Emotions