問答無用の三ツ星ライヴ
やった! 晴れてきた!
明け方の激しい雨から明けて、フジロック二日目の朝。お天気ではないものの、小康状態の雨雲からほのかに日の光が感じられて、のどかな時間が流れるホワイトステージ周辺。現場よーし! 会場の空気よーし! お客さんの雰囲気よーし! そして。
「グッドモーニン、プリ~ズ~」
そんな声がホワイトステージ周辺に響き渡ると、ロゴ入りタオルを両手で掲げ、お揃いの衣装でキメた少年ナイフの3人が現れた。「かわいい!」とお客さんから声が上がる。"ステージロケットにのって"や"バナナチップス"と続く、ローファイ・オルタナ・ギターサウンドの肩の力の抜け加減がなんともカッコいい。程良く効かせた毒ユーモア感覚も、なんともチャーミング。
ライヴ後半、新しくリリースされたラモーンズのカバー・アルバム『大阪ラモーンズ』から演奏されたのは、"Blitzkrieg Bop(電撃バップ)"! 会場のお客さんも「へい、ほー、れっつごー!」の大合唱。メンバーの楽しそうな顔といったら。
食材(少年ナイフ)、味(演奏)、店の内装(ホワイトステージ)、全てよし! トップバッターで登場した少年ナイフのライヴは、まさに三ツ星。わざわざ(苗場に)訪れる価値がある、卓越した料理(彼女達のアクト)だった。
写真:深野輝美 (Supported by Nikon)
文章:小田葉子