LIVE REPORT RED MARQUEE 7/29 SAT

THE RAMONA FLOWERS

ドラマチックなパフォーマンスで観客の心をロックオン!

雨スタートとなったフジロック2日目。レッドマーキー1発目はUKブリストル発のインディーロックバンド、ザ・ラモナ・フラワーズによる初来日パフォーマンスだ。80s的エレクトロ感とインディーロックが絶妙なセンスで融合したバンドで、日本でもブレイクしそう。さすがに2日目の10:20スタートとあって、ライヴ開始時は人が大勢集まっているとは言えなかったが、終わってみれば朝から爽やかなパフォーマンスで魅せて多くの新規ファンを獲得したんじゃないかと思う。

5人組のザ・ラモナ・フラワーズはそれぞれモノトーンに揃えたファッションで登場した。ボーカルのスティーブはグレーのコートを羽織っている。”Dirty World”からスピード感のある80sライクなシンセ音で、まだぼんやり気味のレッドマーキーの観客を奮い立たせた。2曲目は「僕たちは日本が大好きだからこの曲を書いたんだ」と紹介して”Tokyo”をプレイ。ねっとりとした歌声で「You〜」と始まるところがたまらない。続けて演奏した新曲の”If You Remember”も80sの影響が強いポップセンスが最高で、このバンドはきっといい意味でロマンチストなんだろうと感じた。スティーブは手拍子を煽っては踊り、全身でパフォーマンスしている姿が嬉しそうで、感謝を表すように何度も胸を叩いていた。ステージが進行するにつれ、ステージ前にどんどん人が多くなり、曲間の歓声も大きくなっていく。

ギターの音色が美しい”Lust And Lies”、踊らずにはいられない”Strangers”とどの曲も魅力たっぷり。スティーブはステージを降りて観客と触れ合ったりもして、気づけばステージ前の人口密度はかなり濃くなっていた。ラスト1曲を残した時点では大歓声が上がり、スティーブが感極まった様子で「火曜日から来ていて日曜日に帰るんだけど、帰りたくないよ」と話すと、ギターのサムも「ここに残っていい?」と聞いていて微笑ましかった。この後サイン会もやること、12月にライヴするために日本に戻ってくることを告知してから最後に”Run Like Lola”をパフォーマンスした。のびやかなスティーブの歌声と疾走感のあるメロディーに自然と手拍子が上がり、最高の盛り上がりを魅せたレッドマーキー。終わった後の歓声の大きさから、ザ・ラモナ・フラワーズが観客の心をがっちり掴んだことが伝わってきた。気になった人はぜひ12月の来日公演をチェックしてほしい。絶対後悔しないはずだから。

 Photo by MITCH IKEDA  Text by Paula Posted on 2017.7.29 10:20