DÉ DÉ MOUSE
新生DÉ DÉ MOUSE、フジロックに現る!
雨予報だったはずのフジロック、今のところは曇り空。まだまだ過ごしやすい気候といえる。じわじわとした暑さなのがちょっと気になっていたが、レッドマーキーに入った瞬間の空気のほうがよっぽど暑かったので、驚いた。
まだ開演まで10分以上も前だ。サウンドチェックの段階にもかかわらず、演奏が始まっているかのような盛り上がりで、手拍子が起きるなど、皆、彼の久々の登場を楽しみながら待っている様子。
定刻に現れたDÉ DÉ MOUSEこと遠藤大介は中央にスタンバイ。右側にはLITEの山本晃紀(dr)、左側にはsawagiの観音(gt)と雲丹亀卓人(ba)を迎えた、バンド編成だ。この編成スタイルは今年リリースの新作『dream you up』のツアーと同じものである。
「フジローック!」という叫び声とともに、始まったのは“new town romancer”。青いレーザービームがフロアに向けて広がり、大きな歓声があがる。この段階でもオーディエンスがどんどん入ってきて、“face to face”、“sweet gravity”と曲を進めていくうちに満員に。どうやら、入場規制レベルだったよう。
どの曲も踊れるもので攻めてくるうえ、身振り手振りで煽ってくる。DÉ DÉ MOUSEの全方向からのアプローチに、体が勝手に動いてしまうし、止まらない。そして、この編成が最高にイイ!人力ドラムと電子ドラムが絡み合うことで生まれる新しい肉体感。“your favorite swing”の終盤にウォーキングベースを挟んでくるあたりや、“get you back”のメロディラインをギターが支えるなど、ほんの些細な部分かもしれないが、効果的なパーツを散りばめている。そのパーツひとつひとつの良さを充分に味わえるのもまた、バンド編成ならではだろう。
今回は新旧織り交ぜた選曲に加え、初披露の新曲を含む2曲をソロでプレイするなど、短い時間でありながらバラエティ豊かなステージとなった。先日、表記を「DÉ DÉ MOUSE」と改めることで(DE DE MOUSEだと、ディディマウスと読めてしまうそう)、より多方面での活躍を宣言した彼。心機一転ともいえるスタートをフジロックで目撃できるなんて、なんて幸せなことか!