UDON is ROCK
小野ウどん、約束の地へ
オレンジ・カフェはバンドが出演していない時間帯はバスカー・ストップとして、誰でもパフォーマンスを行うことができる場所へと変化する。そこでパフォーマンスを行う人はさまざまだ。今年僕が通りすがりに観たのは、ノートを見ながらワザとリズムを外し叫ぶ下手くそなラッパー、オアシスの「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」だけを唄いまくる人たち、などだ。
そのバスカー・ストップに「小野ウどん」が現れた。彼は車中泊で日本中を駆け回り、手打ちうどんのパフォーマンスを行っている男である。「手打ちうどんの実演なんてよくある話じゃん」と思うかも知れないが、彼は人が思っているそれとは全く違う。麺台の裏にギターやベースに使われるピックアップをセットし、うどんを打ったり、麺を刻んだときの振動でスピーカーから音が出る仕組みになっているのだ。そして、四つ打ちのBGMのリズムに合わせてうどんを麺台に叩きつける。このパフォーマンス、外国人にはとてもウケが良く、今年の9月アメリカでもライヴを行う予定だ。
今回は「出店者」では無いため、その場で食することはできなかったのが残念だったが、このうどんはコシがあって、つるつると喉を通り過ぎていく、本当に美味しい。なぜ知っているのかというと今年の6月に行われた「ボードウォーク・キャンプ」でライヴを行い、参加者に振る舞っていたから。そこでバスカー・ストップでライヴを行うと宣言していた。
ライヴ後、オアシス・エリアで一緒に酒を飲みながら大道芸を行っている人を見ていた。
きっと彼は「来年はここだ」と思っただろう。