ルーキー・ステージ始めました
もうこれ、夏の季語にしてもいいんじゃないでしょうか。フジロック開催と同時に出現する人外魔境エリア、パレス・オブ・ワンダー。フジロック場外に位置するこの不思議なパーティーエリアは、場外だけにモチロン入場無料。最もフジロック的スピリッツを持ったエリア、と言っても過言ではないかも知れない。このエリアの一角に設けられたオーディション形式の新人登竜門ステージ、それがルーキー・ア・ゴーゴー。
「いい感じやね~! ほんなら、コール&レスポンスして貰っちゃっていいかな!」
フジロック初日、ルーキー・ステージの一発目で人々を軽快に盛り上げているのはAWAYOKUBAのギター&コーラス、カマチュー。出て来た途端に陽気なファンク&パーティ・ソウルで雨模様も吹き飛ばし、お客さんを踊らせている。
どのステージが似合うかなーと思いながらライヴを見た。何故なら、今年からルーキー・ステージ出演者を対象に人気投票が行われ、見事一位に輝いたアーティストには来年のフジロックのメインステージのいずれかがライヴの場として用意されているのだ。 オウ、グレイト!
という訳で、AWAYOKUBAの踊りたくなるステージングは、個人的にオレンジ・コートが似合うとみた。ライヴ後半、外国語圏のお客さんがさっきまでビールの入っていた紙コップをくわえ、両手を上げて盛り上がっているのが見える。パレスにいる人々も揃ってステージを見ている。良い音楽には国籍やら有名・無名かどうかなんて全然関係ないんだなあーと、再確認できたライヴだった。
写真:中島たくみ
文章:小田葉子