深夜2時ともなれば、お酒も進み陽気なオーディエンスが増える時間。そんなときに登場したのが東京の6人組バンド、mOt(モット)である。
バンド名の意味は、m……もっと、O……踊って、t……楽しんで、なんだそう。その名のとおり歌って踊れるジャジーなパンクス。激しく心地のよいグルーヴに酔いしれる。
今までに見てきたバンドの中で、どういったジャンルにくくれば良いのか分からない。ジャズであり、パンクの要素も含み、歌はラップのように早口でまくし立てる。音の重なりを楽しむように疾走していく。その場で音楽を楽しみたい、多くの人と一瞬でも長く踊っていたい、そんな気持ちが表れているかのような演奏が続く。
メンバーもフジロックでの初ステージなのに、余裕さえ感じさせるほど笑顔。そんなバンドを見ているお客さんが楽しめていないはずがなく、私の脳裏には、mOtの演奏中きらきらと目を輝かせながら踊っていたオーディエンスの姿が焼きついている。
彼らがメインステージに登場するとしたら…レッドマーキーかな。オレンジコートで踊り狂うのも楽しそうだ。ここだけに留まらず、早く大きなステージで彼らを見てみたいものだ。
写真:中島たくみ
文:岡安いつ美