GREEN STAGE, | 2012/07/28 13:25 UP

CLOUD NOTHINGS

輝かしい未来へと突き進め

6月末にHostess Club Weekenderで来日したばかりのクリーブランドの若手オルタナ・ロック・バンド、CLOUD NOTHINGSが約1ヶ月という短いスパンでフジロックにて驚きの再来日。「いや、まさか。」「しかもフジロックで!」という喜びの声も多かったのではないだろうか。

メンバーは、ステージに出てくるなり客席をパシャリと撮影するなど、かなりリラックスした様子。見た目も当然ながら若いのだけど、中心人物のディラン・バルディは一人だけ髪が長くヒゲもボーボーで文系…というよりは年季の入った感じ。暑くないのかなと心配したくなるけど、21歳とはとても思えないほどの貫禄を身に着けていた(笑)。

ライヴは”Fall In”でスタートし、性急なスピード感でもって駆け抜けていく。抜群の勢い、そして、加速。続けざまの”Separation”でさらに突っ走る。掻き鳴らすツイン・ギター、疾走するリズム。やや不安定な面もあるがヴォーカルも迫力十分で、ところどころでは最新作でプロデュースを務めたスティーヴ・アルビニの影響が濃い生々しくヒリヒリとしたサウンドが刺さる。それでも”Stay Useless”などの陽気で人懐っこい楽曲も挟んで、ファンと一体感を作っていく姿勢も忘れない。拳を振り上げ、ダイブまでが飛び出すほどに彼等のステージは受け入れられていた。

ハイライトとなったのは5曲目に演奏された”Wasted Days”であろうか。曲の中程から延々と続いた嵐のようなインプロは痺れるようなかっこよさ。クライマックスでは声をからしながら叫びまくるディラン君に心が動いた。途中でドラムにトラブルもあったがなんとかリカバーした”No Sentiment”、そして”No Future/No Past”といったアルビニ色を強く出したラストの流れには、ニヤっとした人も多いだろう。期待以上のステージであった。


写真:古川喜隆 文:伊藤卓也
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