最終日のNGOヴィレッジトークは「対話がつなぐココロ~東北復興・タンザニア支援の現場から~」をテーマとして、現地での支援活動と東京などの都市部での情報提供に力を入れているボランティアグループによるトークセッションがおこなわれた。
活動をはじめたばかりだという遠野まごころネットは、岩手県遠野市を基盤としたボランティアネットワークだ。沿岸地域への移動時間が1時間という遠野市の地の利を生かし、ボランティアや支援物資の受付をおこなっている。気仙沼を中心に学習支援の活動をおこなっているNPO法人底上げ、タンザニアのストリートチルドレンへの奨学金ファンドをおこなっているDogodogo Fundの2団体を加え、トークセッションがおこなわれた。
トークの途中では「ボランティア支援のために現地に出かけて行ったことがある人」に挙手を求め、発言してもらうという試みもおこなわれた。最終日とあってこれまでの3日の間では一番人も入っていたのだが、手を挙げたのはほんの数人程度。東日本大震災の支援のために釜石他をまわったという青年は「テレビでは福島は全体が壊滅しているように見えるけど、実際に行ってみると被害が少なかった所やなかった所は私たちと同じように普通に生活している。行ってみないと実際のところは分からないと思う」と発言し、場内から共感を得ていた。
それぞれの立場からバラバラのフィールドで活動をおこなっている3つの団体だが、活動を通じて見えて来たことがらには重なる部分も多かったようだ。自分の立場や考え方を前提に支援をおこなっても伝わりにくいこと、効果的な支援のためにもまず相手の話を聞くことの大切さが確認されていた。
「遠野や気仙沼、タンザニアが遠いことはよくわかるので、まず自分たちと友達になって欲しい。そして、友人がどういう活動をしているのかな?という関心の持ち方をしてもらえると、つながりを作ることができるのではないか」というまとめが印象に残った。
遠野まごころネット
http://tonomagokoro.net
NPO法人底上げ
http://sokoage.wordpress.com/
Dogodogo Fund
http://ameblo.jp/dogodogo-fund/
NGOヴィレッジトーク【テーマ:対話がつなぐココロ~東北復興・タンザニア支援の現場から~】
写真:輪千希美 文:永田夏来