セカンド・ラインがグリーンステージを包む
12:15すでにグリーンステージの周りには人が集まりだした。フジロックもとうとう3日目。3日目の朝というと非常に感慨深くなるのは僕だけではないだろう。もう今日で終わってしまうんだ…。心なしかライブ前のSE、ロンドン・コーリングと田舎へいこうが悲しく聞こえる。そんな複雑な思いの中ではあったが、彼らが登場すればそんな思いは軽く吹っ飛んでしまう。3日目グリーンステージ一発目、ギャラクティックの登場だ。
ドラムであるスタントン・ムーアのパワフルなドラミングからの幕開け。グリーンステージは一気にセカンド・ラインで包み込まれる。2曲目には、スペシャルゲストであるコリー・グローバーが登場し、ソウルフルな歌声を披露した…。披露したなんて一言では片付けられないな。例えて言うなら「フジロックベイベー！！」と言えばきっと伝わってもらえるのではないだろうか。もう本当にソウル。魂の叫び声がグリーンステージから鳴り響いていたのだ。それに加えてコリー・ヘンリーのトロンボーンが生きているようにうねる。3曲目にコリー・ヘンリーはトロンボーンを置き、MCに転換。すでにこの時にしてコール＆レスポンスは完璧に成立しており、テンションの上がったコリー・ヘンリーは客席に降りてダイブした！なんて楽しいライブだ。まだグリーン一発目だと言うのにわき立つ観客。熱気がどんどん蓄積され蒸発していくようだった。その興奮冷めやらぬまま、ライブは進行し、今度はコリー・グローバー。再度登場した彼もまた客席に降りて、モッシュピットに歌いながら入っていく。さらに進んで、結果モッシュピット後方にまでたどり着き、観客と楽しそうに歌っていた。
さすがは、ギャラクティック。フジロックに何回も出演経験があるだけの事はあり、どこのステージであっても最高のパフォーマンスを見せてくれる。また今回はグリーンステージ一発目という大役。しかしそのハードルもなんなく超えて、冒頭に書いたように憂鬱な僕のような観客にたくさんの元気とパワーをくれたのだった。最後にMCで判明したのだが、キーボディスとのリッチ・ヴォーゲルはなんと今日が誕生日だという。おめでとう！またフジロックで是非会いたい。
