ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA (feat. 加山雄三、ELVIN BISHOP、仲井戸”CHABO”麗市、トータス松本)
苗場の自然は容赦なく豪雨を降らせていた。ルート17ロックンロール・オーケストラがでてくる前がそのピークだった。なぜか始まる前にレイジ・アゲンスト・ザ・マシーンの「Testify」がかかっていた。そして、すごい雨の中で計14名のメンバーが登場する。そして、まずは、トータス松本がムッシュかまやつ追悼として「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を歌う。続いてサム・クック作でオーティス・レディングでも知られている「Shake」を歌う。すっかりダンディな装いになったトータスが余裕でパンチのある歌声を聴かせてくれる。
次に仲井戸”CHABO”麗市で、フジロックをテーマにした「Yeah! フジRock」。 そして「(忌野)清志郎君はフジロックが大好きでした。そしてフジロックも清志郎君が好きでした」と語り、「練習した」とモンキーズのというか、タイマーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」を歌う。声も清志郎に寄せている感じで、これはズルい。泣いてしまうじゃないか。雨も気づいたら上がっていた。チャボ3曲目はチャック・ベリー追悼として「ロックンロール・ミュージック」。
ミクニ・ドールズの3人が華やかにマーヴェレッツがオリジナルでビートルズでも有名な「プリーズ・ミスター・ポストマン」を歌う。ブルース・ブレイカーズで数々の名ギタリストを養成したレジェンドであるジョン・メイオールの息子・ジェイソン・メイオールが郵便局員に扮して寸劇を披露する。
クリス・ペプラーがMCとしてでてきて、エルヴィン・ビショップを呼び込む。ポール・バターフィールド・ブルース・バンドのギタリストとしてキャリアをスタートさせたレジェンドで、「Rock My Soul」を歌い始めるも歌いだしを間違えたぽく、しまいには別の人に歌わせる。そういうときでもソリッドなヤマジカズヒデのギターソロがすごい。ヒットした「愛に狂って(Fooled Around and Fell in Love)」。
そして、80歳の若大将、加山雄三が登場する。若大将のエレキが炸裂した「Misirlou」。ディック・デイル版が有名なサーフロックの古典である。加山雄三もハイパー・ランチャーズで演奏している。それから「ブラック・サンド・ビーチ」、エルヴィス・プレスリーのカヴァーしたとして「Blue moon of kentucky」、そしてPUNPEEがカヴァーしてくれたと「お嫁においで」、上機嫌な若大将は「君といつまでも」まで披露してくれた。名曲の連発にステージ前のお客さんたちは盛り上がる。
最後に今までの出演者が全員でてきてチャック・ベリーの「ジョニーBグッド」。ステージにいるギタリストすべて(トータス松本も含む)がソロを回す。今年のルート17R&Rオーケストラはこうして締めくくったのであった。