忌野清志郎”田舎へ行こう”が聞こえてくると、今年も私たちにとって1年でいちばん楽しみにしている3日間がいよいよ幕を開ける。
グリーンステージのスタートを切るのは、フジロックにゆかりの深いTHE BACK HORNだ。彼らは、フジロックがここ苗場に開催地を移した1999年、ルーキー・ア・ゴー・ゴーの前進Levi’s NEW STAGEでフジロックに初登場。この年は、くるりやPEALOUTなどもステージを同じくしている。
その後はレッドマーキーに2回、ホワイトステージに1回の出演を経て、ついにグリーン・ステージに立ったのだ。
1曲目は、今年6月にリリースされたアルバム『リヴスコール』より、”トロイメライ”で始まる。アグレッシブな演奏と熱い山田将司のボーカルは、かんかん照りの今日苗場を映し出しているようで、フジロックを待ちわびた人たちの歓声が広いステージにこだまする。会場は一気にヒートアップする。
”シリウス”以降、まるで火がついたかのように、モッシュピットの中では、興奮がスパークする。”ブラックホールバースデイ”、”コバルトブルー”など、代表曲が続くと、盛り上がりは最高潮へ。
快晴で迎えた今年のフジロック。例年になく思い出深い3日間になりそうだ。
写真:古川 喜隆 文:千葉原宏美