苗場食堂トリは愉快なフォークユニット
2012年フジロック、苗場食堂のトリを飾るのはTHE DEKITS。昨年は木道亭に登場、２年連続出場となる彼らは、TGMX（FRONTIER BACKYARD）、KC（ex,Riddim Saunter）、MAURICE（YOUR SONG IS GOOD）、TK（COMEBACK MY DAUGHTERS）の４人からなるフォークユニット。４人中３人がヴォーカリストという、うたわせたらピカイチの集団だ。
「苗場のみなさんこんばんは。THE DEKITSです！」というTGMXの自己紹介から始まった”SUPERDUPERFOLK”は、愉快な仲間たちを象徴するような軽快な１曲。ステージ前に集まったファンも、深夜すぎだというのに軽い足取りでステップを踏み始める。続く”THIRSTY THURSDAY”では１年前より息のあったハーモニーを披露。今年の頭には全国ツアーを回っただけあって、ノリだけではないバンド感もでてきたように思う。とはいえ、ヘンにかしこまらないのが彼らのいいところ。「レッドの音でかいね（TGMX）」「いや、僕らが小さいって話も…（KC）」なんてリラックスムードな掛け合いや、TKを挟んでこのふたりがハイタッチをかわす仲の良さを見せてくれるのも、思わずニヤニヤしてしまうポイントだ。演奏しながら桟敷席に４人そろってごあいさつ、次はステージ前に向かって、とお客さんへの配慮も忘れない。この人柄の良さが２年連続出場の決めてだったりして！？
本編最後はライブの定番曲”CUBA LIBRE”で陽気にお別れ。集まった人たちも、最後の一音まで楽しもうと笑顔で手をふり続ける。アンコールではもう、マイクを客席に向けちゃって、あっちもこっちも一緒になって歌って騒いだ。終わって欲しくないなーこのライブもフジロックも。本気でそう思う、苗場食堂AM１：４０だった。
