今日のお友達はCHABOと山善
3日連続で苗場食堂のトップを務める苗場音楽突撃隊とそのお友達。去年から始まったこのセッション、毎回お友達が豪華すぎることは、そろそろフジロッカーズにも浸透してきていることだろう。2日目の今夜も期待に胸を膨らませた輩がぞくぞくと集まってきた。さあ、今日はどんなスペシャルが観られるだろう。
まずは突撃隊の松田文、井上富雄、そしてバンマス池畑潤二、3人での演奏からウォーミングアップ開始。2曲ほどさらりと流した後、MCのスマイリー原島が登場すれば、さあゲストタイムの始まりだ。「このギター、このヴォーカルを見てロックの世界に入った人も多いのではないでしょうか」の振りで、観客の期待は最高潮に。そして呼び込まれたのは仲井戸”CHABO”麗市だ!今日、フィールドオブヘブンのステージを終えたばかり。苗場食堂桟敷席で観ている人をいじって「今日はオレのディナーショーだ」とギターを鳴らし始めた。至近距離で聴く唯一無二の音色に観客が酔いしれる。「1日1ステージって決めてるんだけど、池畑がこわいからさ」。池畑潤二さんを呼び捨てかあ、こんなところからも今夜のセッションのすごさがわかる。
今年の苗場音楽突撃隊はニューオーリンズがテーマということで、ニューオーリンズの曲を披露。ここでもうひとりのお友達、Dr.KyOnが鍵盤で参加することに。リハもやっていないと話していたけれど、まったく違和感なくとけ込んでいく。こんな自由度がこのセッションのいいところで、実にフジロックらしいなと思うところなのだ。
続いてのゲストで呼び込まれたのは、九州ロッカーがみんな背中をみて育った人…。まさかの山部善次郎、山善!今日の苗場食堂渋すぎるだろう!なんだか突撃隊のメンバーが若くみえてきた…。それくらいの重鎮が出ているということだ。真っ赤なシャツに黒いジャケット、サングラスでびしっと決めた山善さんは、思いのままに歌い、観客をステージに上げてしまったりとやりたい放題。山善さんを知っている人も知らない人も、ぎゅっと掌握してステージを支配していった。
日本のロックの歴史を作ってきた人を一気に2人観てしまった2日目。こうなると明日はいったい…といろいろ妄想して楽しくなってしまう。このワクワク感って苗場食堂のライヴが、まだタイムスケジュールにも載っていなかったころのそれに良く似ている。
苗場音楽突撃隊(池畑潤二、井上富雄、松田文) and Special Guests
写真:深野輝美・文:輪千希美