ライブ直前にハウラー・ボーカルのジョーダンにベースのマックスがインタビューを受けてくれたのだけど、何とまあ健全というか、伸び伸び育った男子なんだろうか、という印象だった。あまりにもすこやかだったもんで、何故かあまり期待していなかったライブがどうしてどうして。
おもっくそ掻き鳴らしたギターに、明るくハキハキしたジョーダン君の若竹のようなボーカルがスコーンとマッチして、どこか懐かしさを感じるメロディとステージ全体に広がるフレッシュさ。若々しさが何とも心地よいベクトルで仕事しまくってるハウラーのステージ、文句なく楽しかった!曲によってはガラスの10代的な繊細さと少々後ろ暗いところも感じさせたりするのはキャラつくり?とうがってしまう元気の良さで、仕事で疲れた中高年の皆さまは一度体験するとエナジー充電されるのでおすすめです。冗談ではなく、エイジレスな魅力にあふれた楽曲に、何より歌がいい!所属レーベル、ラフ・トレードの正統派とも言える彼らの曲は、おしゃれ早耳族でなくとも広く好かれそうなキャッチーさと爽快さがミックスされ、こりゃ大型新人というのも納得。メンバーはミネアポリス出身との事だけど、サーフロック的なギターはインディ風味でオーソドックスなリズムラインに絡み合い、先輩ストロークスを彷彿させるが、より素直で心地よい。まだまだ新人だけあってカリスマ性はそれほど感じられないけど、ステージングにスター性は十分。
こうやって眼の前で見ているとグリーン・ステージで演ってほしかったな。真夏の日差しの下、“Back Of Your Neck”が響くなんて最高ではないか。黙っていてもビールがすすんで困ってしまいます。「ビール売り上げに貢献するバンド」として更にフェスでひっぱりだこになって、さんざん大人に利用される前にハウラー・ビールつくっちゃえ!
HOWLER
写真:Julen Esteban-Pretel 文:mimi