国際自然保護連合、通称IUCNが開いていたブースです。IUCNとは人間が生きていくうえで必要な自然が絶えることのないように、世界的な自然保護を進める連合です。世界での加盟国は現在192カ国。地球上のほぼすべての国が参加しています。有名どころで言えば絶滅危惧種のリストをまとめているのもIUCNになります。
今年2010年は「国際生物多様性年」と定められており、締約国会議のCOP10が日本で開かれることになっています。
日本は議長国として、生物多様性についてより理解を広めようと様々な活動に取り組んでいます。そのひとつが「想いでつなごう!!COP10おりがみプロジェクト~10年後の未来を描こう~」です。
COP10のロゴは日本の伝統文化である折り紙をモチーフにしています。身近な折り紙を通して多くの人に生物多様性(いのちのつながり)を知ってもらおうというプロジェクトになっています。
生物地多様性とは全ての生命の多様さと、それらが繋がりを持っていることをいいます。私たちが利益を求めるばかりに、その生物多様性を脅かしているのが現状です。例えば気候の変動による絶滅危惧種の増加や人間の作り出した科学物質が影響で環境を汚染していることなどが挙げられます。私たちの生活は自然の恩恵によって支えられているのに、生物多様性が失われれば、その恩恵も受けることが出来なくなります。
折り紙を折って、10年後の未来に向けたメッセージを書くといううだけのシンプルなことですが、地球の”今”を考えるきっかけになりました。フジロックで折った折り紙も、COP10会場に展示される予定です。
取扱っている問題の規模が大きすぎて自分にできることが分からないかもしれないですが、まずは興味を持ち、その問題について知ることも大切になってくると思います。現在も折り紙はHP上で募集されています。興味を持った方や、ブースに足を運べなかった方は是非実際に折り紙を折って、生物多様性について考えてみてはいかがですか?
写真・文:岡安いつ美