GRAPEVINE

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7/30 05:00  Twitterに投稿する

 ヴォーカルに軸を置いたGRAPEVINEのステージは、どんなジャンルの曲だとしてもすっーと耳に馴染んでいく感覚がある。彼らは決して飛んだり跳ねたりするようなバンドではないけれど、内面からビシビシと伝わってくる感情の重さは凄まじい。まさに身をもって、生半可ではない心のうごめきを感じることができた。

 ギターリストの長田進とのコラボアルバム『MALPASO』を、6月16日に発売した彼ら。この日はライブメンバーに長田進を迎え、6人編成で登場した。ただステージに立っているだけにも関わらず、思わず圧倒的されてしまいそうな空気感だ。

 1曲目は浮遊感のあるナンバー「CORE」からスタート。声と音が溶け込んでしまいそうな一体感で、じんわりと緊張の糸をほどいてくれる。「フラニーと同意」では、空高く手をあげる観客と何度も笑顔見せるヴォーカル・ギターの田中和将の姿が。曲が進むにつれて楽しそうな表情が増える空間に、会話をしなくとも気持ちが通じ合っていることを実感せずにはいられない。また、長田進がヴォーカルを務めるナンバーも数曲披露。息がピッタリ合ったステージを展開してくれた。

 今夏はRISING SUN ROCK FESTIVALなど、数多くのライブに出演する彼ら。様々な心情を表現する楽曲に再び会える日は、きっとそう遠くはないはずだ。

写真:熊沢泉
文:松坂愛